「筋肉質の白鳥」を振り付けるマシュー・ボーン

 英国の振付家、マシュー・ボーン(43)が古典バレエ『白鳥の湖』をモチーフに描いた『白鳥の湖』が、20日~6月1日、ソウル市内のLGアートセンターで公演される。95年の英国での初演以降、米国と日本でも話題を集めた作品だ。

 100年以上にわたって高貴なイメージを守ってきた古典バレエの『白鳥の湖』は、この公演でチャイコフスキーの音楽を除いて、すべてがひっくり返った。

 白鳥は全員が男性ダンサーで、王子は魔法にかけられた姫を助ける正義の王子ではなく、厳しい母親(女王)におびえる貧弱な王子だ。身分が低い女性との愛を女王に反対をされて絶望の淵に立つが、強い白鳥に出会って愛の意味を悟り、慰められる。


 振付のマシュー・ボーンは「白鳥が王子を守り、自分の羽で王子まるで子供のように包む場面がこの作品で最も重要な部分」と説明した。

 舞踊は古典バレエ、現代舞踊、ミュージカルの振付がそれぞれ取り入れられた。そのため、古典バレエを学ぶ者たちはこの公演を「娯楽的な振付に偏っている」、「あまりにも大衆的だ」と酷評する。

 こうした批判にも関わらず、ここまで変わった『白鳥の湖』を作り出した訳について、マシュー・ボーンは英BBCとのインタビューで「今まで見られなかった例外的で魅惑的な公演にこの作品をしなかったら、古典バレエはただの鬱陶しいものでしかないだろう」と語った。

 そのためこの公演は「バレエ」ではく、「ダンスミュージカル」と呼ばれる。英国と米国での公演時には、ミュージカル作品に与えられる権威あるローレンス・オリビエ賞とトニー賞を受賞した。問い合わせ(02)2005-0114。

李圭鉉(イ・ギュヒョン)記者
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