ソフトなイメージで視聴者に人気の司会者、元鍾培(ウォン・ジョンベ/49)さんが最近、DIY(日曜大工)の「伝道師」になった。
ケーブルテレビ「DIYチャンネル」を運営する(株)テレビコリアの社長だ。
独自のソフトな語り口とDIYはまったく結びつかないように思われるが、意外にも元さんは「家のものは私が何でも直す」と静かな声で自慢を始めた。
「うちの娘(ヤンヘ/9)が私の手は『魔法使いの手』だって言うんですよ。電気の配線でも壊れた物でも、ほとんどすべてのものは私が直接直してしまいます」
放送一筋と思われがちな元さんの出身校は、慶煕(キョンヒ)大学物理学科。大学で放送サークルに入ったことをきっかけに、放送の世界に足を踏み入れた元さんは、この20年間『愛の部屋中継』、『中学生クイズ』、『こちら希望本部』など、さまざまな番組の司会者として活躍し、今もEBSテレビの『奨学クイズ』、iTV(京仁(キョンイン)放送)の『充電100!健康になろう』の司会を務めている。
また、成均館(ソンギュングァン)大学で「MC論」の講義も行っている。
「韓国の放送は、とても消費的で消耗的な側面が多いです。これからはもう少し生産的な文化をリードする媒体が必要なのではないでしょうか。韓国では、DIYはまだ開花していません。チ費文化に重点を置く韓国社会にも、DIYが定着すればと常に思っていました」
元さんは「国内ではDIYは木工としてのみ知られているが、実際には生活の中のすべてのもの」と強調した。
「布団を包む大きな風呂敷を作るキルトから、お父さん方が台所で料理をすることのすべてが生活を変えるDIYです。何よりも自分でやるのではなく、家族と一緒に作る家族単位の文化という点で、週休二日のこの時代ならではの価値があると思います」
こうした内容をテーマに扱うDIYチャンネルは、「専業主夫」の2人が司会を務める『掃除の女王』、ペインティングを指導する『マイセンス・マイペインティング』などの番組を放送中だ。
元さんは「司会は何はともあれ、自分一人だけが上手くやれば良かったのだが、30人の職員を責任持つ経営者になってからは、負担も大きい」とした。経営は職員全体のための収益が重要なためだ。
彼は「放送人が経営に乗り出せば、“雇われマダム”だとか、歪曲されてしまうのが嫌で、これまで経営人になったことを外部に知らせなかった」とし、「小口投資家を集めて、純粋に運営している」と述べた。
元さんにとって最も大きな資産はやはり司会者としての経験だ。「司会というのは、本当に“主演の席に立つ助演”なんですよ。自分の主張を言わず、他人を配慮するのが身について、経営にプラスになっています」。