韓国映画界もSARS被害相次ぐ

 アジア全域に重症急性呼吸器症候群(SARS)の恐怖が広がる中、映画界にもSARSの影響が広まっている。

 今夏に『バッドボーイズ2』の公開を控えている制作者のジェリー・ブラッカイマーとマイケル・ベイ監督は、7月の訪韓計画をSARSのために中止した。

 キアヌ・リーブスなど『マトリックス・リローデッド』の出演者や制作者のジョエル・シルバーも訪韓を計画していたが、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核問題に加えてSARSの影響のために全日程を取り消した。

 1日に米バーバンクで行われた映画のワールドプレミアでも、香港とシンガポールの記者の招待が取り消された。7月に『ターミネーター3』の公開を控えてアーノルド・シュワルツェネッガーの訪韓を進めている国内の配給会社も、こうした雰囲気が負担となっている。

 今年の全州(チョンジュ)国際映画祭の審査委員2人も、アジア地域にSARSが広がったために不参加を伝えてきた。「デジタル3人3色」プロジェクトに参加したイランのバフマン・ゴバディ監督は、映画祭側に「愛する家族と子供のために、参加することはできない」といった内容の長文の電子メールを送った。

 全シーンの撮影をカンボジアで予定していたホラー映画『R-ポイント』は、今年初めにキャスティングが決定した状態で、11月に撮影が延期された。制作会社側は「2~3月にクランクインする予定だったがA雨期が重なって数カ月さらに延ばした上、SARSの影響が重なったために延期を決めた」と語った。

 南北同時公開で話題になった映画『アリラン』(李ドゥヨン監督)の関係者は、合意文書作成のために先月21日に中国哈爾濱へ向かい、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への入国を試みたが、SARSの影響で入国を拒否され帰国した。

 北朝鮮側は「SARSの勢いが収まり次第、優先的に再び招待する」と駐中北朝鮮大使館を通じて伝えてきた。

李自妍(イ・ジャヨン)記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c)Chosunonline.com>
関連ニュース