ジャパニメーション(Japan+Animation)の今を一手に担っている人物といえば、それは宮崎駿監督のことを差す。
『未来少年コナン』、『となりのトトロ』などのヒット作を生んだ宮崎監督は、日本のみならず全世界でも屈指のアニメ界の巨匠だ。宮崎駿監督の2002年の作品『千と千尋の神隠し』は、ベルリン映画祭の金熊賞やアカデミー賞の長編アニメーション賞を受賞した。
アニメを進化させた立役者と賞賛されている宮崎駿監督に、25日の『もののけ姫』の国内公開を控え、電子メールによるインタビューを行った。
-『もののけ姫』はあなたのどの作品よりも暴力を具体的に描いているが、何か特別な理由があるのか?
「戦争自体が元々は暴力だ。『暴力に対する警戒』を語るこの映画で、暴力を描かなければ嘘だと思った。残忍で子供たちはあまり好まないだろうと思ったが、むしろ子供たちに人気が高くて驚いた」
-少年ではなく少女を主人公にすることが多いが。
「最近では男性よりも女性の活躍が著しいと思う。『千と千尋の神隠し』の千がもし男の子だったらべそをかくばかりだったろうが、女の子だったからこそ、ああした話を作ることができたと思う」
-今のあなたに影響を与えた子供の頃の思い出があるか?
「戦時中に東京から200キロ離れた村で田園生活をしたことが自然と接する機会になったようだ。戦争ごっこや昆虫採集、釣りなどをしながら遊び、本や漫画をたくさん読んだ。寝床で隠れて本を読んでいて、両親に叱られたことが記憶に残る」
-作品性と興行性の両面で世界に認められたあなたは、アニメ監督としてすべての目標を達成したように見えるが、まだやり残した夢があるのか?
「私は私の作品に満足したことはなく、世界的に認められたと思わない。私はいつも理想に近付こうとじたばたしている。
まだ構想中の作品が多い」-素晴らしいアニメとなる必須条件があるとすれば?「10年、20年と歳月が経っても時代を感じさせず、遜色なければならない」