オペラ『トゥーランドット』のソウル公演控えたチャン・イーモウ監督

 SBSと漢江(ハンガン)オペラ団(朴ヒョンジュン団長)が、ソウル市・上岩(サンアム)洞のワールドカップ(W杯)スタジアムに超大型舞台を設置して公演するプッチーニのオペラ『トゥーランドット』(5月8~11日)は、中国の世界的な映画監督、チャン・イーモウ氏の演出で話題だ。

 チャン・イーモウ氏は1997年にイタリアのフィレンツェオペラ劇場、98年に中国北京の紫禁城でこの作品を公演、オペラ演出家としてデビューを飾った。

 チャン・イーモウ氏は「ソウルの『トゥーランドット』は華麗で強烈な色彩の饗宴になるだろう」と語った。

 高さ45メートル、長さ150メートルのマンモス舞台セット、中国風の衣裳や照明で野外公演のスペクタクルを存分に楽しめるだろう。チャン・イーモウ氏に電子メールでインタビューを行った。

-チャン・イーモウ氏プロデュースの『トゥーランドット』の特徴は?

 「このオペラは東洋人の愛に対する憧憬を描いた作品だ。華麗で荘厳な音律、構成の妙が調和したオペラだ。指揮者、演技者、オーケストラの調和が何よりも重要だ。紫禁城公演の時に比べ、照明と舞台装置で技術的な進歩が多く見られるはずだ」

-映画とオペラの違いは?

 「『トゥーランドット』を初めて手掛け、フィレンツェ市立劇場で30分間続いたスタンディングオベーショ唐ェ忘れられない。観客の感動を現場ですぐ感じることができるのは、オペラ独特の魅力だ。映画は演出家が満足するまで撮影することができ、良い場面のみを選んで編集することができる。しかし、オペラは演出家と出演者、スタッフのすべてが一回の舞台で最高の場面を見せなければならない。そのため難度を極めるが、達成感は映画作業の数倍以上だ」

-野外公演での規模の追求は見所を提供するが、オペラ特有の繊細な音楽が壊される可能性がある。こうした指摘についてはどう思うか。

 「野外公演はその特性上、室内劇場とは異なる他ない。大型舞台のスケール、観客がオープンエアーで味わう解放感は劇場とはまた違った感動を与えるはずだ」

 チャン・イーモウ氏は新しいオペラで「東洋を背景にオペラを作り、東洋芸術の美しさを世界に伝えたい」と語った。

 主催者側はW杯スタジアムの芝草保護のため、グラウンドに保護シートを敷いた後、客席の椅子を設置する。音響監督には1990年にローマのカラカラ遺跡で開かれた「スリーテナーコンサート」の音響を務めたジャンカルロ・ピエロッチを招いた。問い合わせ1588-7890。

金龍雲(キム・ヨンウン)記者
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