『KBS日曜スペシャル』、ソウル地検強力部を初公開へ

 暴力団の巨悪に正面から立ち向かう「愚直な集団」、暴力団の庇護勢力を暴くという理由で権力に目を付けられた「問題児の巣窟」、検察人事のたびに起こる「左遷の始発点」…。

 6日午後8時からKBS第1テレビの『KBS日曜スペシャル』で放映される『初公開、ソウル地検強力部』に登場する「強力部検事」たちのことだ。

 制作陣は昨年11月、検察の捜査中に被疑者が死亡して担当検事が拘束され、検察総長、法務長官が相次いで辞任した「拷問捜査波紋」をきっかけに、強力部に取材を要請した。

 「花形の特捜部や公安部でもないのに…」と冷笑的だった前・現職の強力部の検事たちに「強力部の解体論まで出ている世論に告白する気持ちで、そのもどかしさを解消してはどうか」と、一カ月かけて説得したという。

 趙承植(チョ・スンシク/51)ソウル高等検察庁刑事部長、南基春(ナム・ギチュン/43)仁川(インチョン)地検刑事4部長など、前・現職の強力部の検事13人が番組に登場する。

 制作陣は前・現職検事たちの助言で政治検事ではない捜査検事の名簿を作成し、取材してほしいと何度も依頼したが、ノーコメントを押し通したり、取材を拒否する検事のために苦労が多かったという。

 暴力団組長たちの「衝撃証言」は、番組が伝えようとする主なメッセージだ。「前政権時、政治家たちの情報で株式、ベンチャー企業から莫大な資金を稼ぎ、それに対する謝礼もした。選挙の時には暴力団が政治家たちに利用された」

 暴力団と密着した庇護勢力が、政治家や検察内部にあるという検事たちの告白も紹介する。

 検事らは捜査の進陟状況を調べようとする権力の接近、検事に対して常に行われる陰湿な嫌がらせといった体験を語る。ある検事は「庇護勢力から電話が来てはじめて、まともに捜査しているんだなと確信する」といったことまで話した。

 ク・スファンプロデューサーは「政治検察、検察改革(序列破壊)といった厳しい批判の中で揺れる検察が、尊重されるべき原則や代案を考えるきっかけになればと思う」と語った。

朴瑛錫(パク・ヨンソク)記者
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