韓国有数のフランス料理の達人、ソウル・ヒルトンホテルの朴ヒョナム総料理長(42)が最近、アフリカを訪問した。
朴総料理長は今年の2月、料理を学ぶために南アフリカ共和国のヨハネスバーグに2週間滞在した。
最も洗練された料理という「キュイジーヌ・フランセーズ」をマスターした朴総料理長が、料理とはイメージが程遠いアフリカを訪問した理由は、7日~28日まで開かれる「南アフリカフードフェスティバル」のためだ。
ヒルトンホテルと共催する南アフリカ共和国大使館は、現地のシェフを招待する代わりに朴総料理長に南アフリカ共和国で直接料理を学ぶことを提案した。
「韓国在住の南アフリカ人の郷愁を誘う本物の味を提供してほしいという大使館側の要望と、韓国人の口に合う味を半分ずつ考慮した南アフリカ料理を準備中」と朴総料理長は語る。
今回のフードフェスティバルのテーブルには、ワニ、シカ、ヤギなど、馴染みの薄い素材が並ぶ。
「南アフリカ料理は、アフリカの土俗料理にオランダやフランス、ドイツなどのヨーロッパやマレーシア、インドの影響を受けた味です」
南アフリカ料理はまた、香辛料が多く使われ、料理の過程でワインを多用する朴総料理長は説明する。韓国の牛のテール蒸しと似た料理もあるが、醤油の代わりに赤ワインを使う。
今回のフードフェスティバルのハイライトは、ワニの蒸し料理とワニステーキ。各種の野菜を入れ、唐辛子、トマトで味付けしたワニを蒸す料理は、韓国のアグチム(アンコウの辛蒸し)と似た肉質だ。
塩焼きした後にワニの骨を煮込んで作ったソースをかけて食べるワニステーキは、ニワトリの胸肉のように弾力があって歯ごたえがあるという。
朴総料理長がワニ料理とともに「至難の料理」に挙げるのがダチョウの炭火焼。
朴総料理長は「香辛料をつけて焼く際に、温度を間違えると焦げてしまったり臭いが残るんです」としながら、「南アフリカ料理はフランス料理に比べて大雑把ですが、作る時に独特の楽しさがあります」と語った。
朴総料理長は「本当に料理には終りがないということを今更ながら実感した」と語った。問い合わせ(02)317-3062。