「自分の名をかけて番組を作ります」

 昨年4月からSBSラブFM『朴チョルの2時脱出』の「金ビテ記者の世の中のすべて」コーナーを担当する金ビテ(40)氏。

 彼の名刺には「国境なき記者団ソウル特派員」と書かれている。国境なき記者団(RSF)はフランスのパリに本部を置く国連の非政府組織(NGO)。通信社も兼ねており、世界130カ国に特派員を置いている。

 金氏はKBS-FM『チ・ソクジン、ソル・スヒョンの楽しい世の中』で「金ビテ記者の世の中の外へ」コーナーを、SBSパワーFMの『李スギョンのパワーFM』で「最新国際ニュース」を担当したことがある。

 昨年7月には、インタビューに応じないことで知られるフランスの映画俳優アラン・ドロン(69)を『朴チョルの2時脱出』に登場させた。そんな金氏が来月13日から、自分の名前をタイトルにしたSBSラブFM『金ビテのワールドレポート』をスタートさせる。

 『朴チョルの2時脱出』のホームページで収録場面がそのまま紹介されていたため、金氏の顔はかなりのリスナーに知られている。丸顔で優しそうな笑顔が印象的な金氏に付けられたニックネームは「焼肉屋のおじさん」。愉快で新鮮な国際ニュースを伝えることで定評がある。

 「全世界の『国境なき記者団』の特派員に、週一回ずつ電話をします。秘訣なんてありません。知りたいことがあれば連絡先を探して、ともかく現地に電話さえすれば良いのです」

 95年から「国境なき記者団」の記者を務める金氏は、フランス人以外の外国人初の特派員でもある。高校生だった1980年5月の光州(クァンジュ)事件で友人を失い、「戦うこともできず、韓国を去る機会のみを狙っていた」と語った。

 81年に韓国外国語大に入学してから2年後、大学を中退してパリに向かい、パリの国際関係の大学を卒業した。以降9年余りのフランス生活を終え、兵役のために帰国した。

 金氏は国内の日刊紙で勤務していた95年、「国境なき記者団」という団体が大統領府にメディア弾圧に抗議する書面を送ったという外信記事に接した。

 「ロベール・メナードRSF事務総長に電話インタビューを申し込むと、彼は『取材をしても韓国ではこんな記事は載せることができない』と言うんです。結局、載せることはできませんでしたが…。6カ月後にRSFから『ソウル特派員として働いてみないのか』という連絡があり、これに応じました」

 金氏は「国際ニュースに『韓国』の話題がいつも抜けているのが残念」と語った。そのため『金ビテのワールドレポート』では、ニューヨークタイムズ、人民日報、NHKなどの海外メディアのソウル特派員とのインタビューを通じて「彼らが見た韓国の話」を紹介する予定だ。

 「いろいろな人に会ってみようと思います。フランス人俳優のジェラール・ドパルデューとも出演の約束をしました。

国連のアナン事務総長にも必ず登場してもらうつもりです」

朴ミンソン記者
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