4回目の全国ツアーを準備中の歌手 李文世

 李文世(イ・ムンセ/46)の公演は、特に心配することなどなさそうだ。何と言っても過去にヒットした曲が多く、それらの曲だけを披露してもファンは大満足だからだ。

 ところが当の李文世は、公演を控えてやきもきしている。

 10日夜、李文世は黒のタキシード姿でソウル市内の結婚式場にいた。22日~30日に韓電(ハンジョン)アーツプールセンターで開かれるソウル公演を皮切りにスタートする1年間の全国ツアー用の写真と映像を撮影するためだ。

 高校時代に片思いをしていた女性と結婚するという設定で、撮影のために2日間を費やした。

 「3時間の公演を2部構成にしました。1部は私の曲だけで描いたミュージカル、2部はヒット曲を中心に歌うコンサートにします」

 制作費に3億ウォンを投じた李文世のソウル公演は、すでにソールドアウトになった。そのため最終日の30日、昼間の追加公演を決定した。

 李文世は「私が20年間に歌った曲の数々を、どうすればもう少し劇的に見せることができるかを考えました」と説明した。

 今年で3回目を迎える李文世のコンサートタイトルは「李文世リサイタル」。ここ数年はテレビやラジオの司会者として、コメディアンのような芸能人として活動してきた李文世が、歌手活動に専念し始めるようになった。

 「ある日、タレントは一生やっていけそうですが、歌手はそういうわけにはいかないという気がしたんです。一日でも多く音楽人としてやりたいことをやろうと決心しました」

 そうやってブラウン管から遠ざかってから6年ほどになる。その後はコンサートに専念した。

「コンサートをするようになってからは、テレビに出るのが嫌になりましたね。コンサートは3カ月間準備をして1年間各地を回り、約半年くらいで成熟しながら雰囲気が定まります。テレビにはそんな魅力はないじゃないですか」

 李文世が続けて舞台演出や装置に気を配る理由を説明した。

「30代までは、ファンがどれだけ集まるか、失敗するんじゃないかということだけを考えていました。今はファンとの『戦い』です。どうせ私の歌はすべて同じなので、いかにファンの目と耳に新しい刺激を与えられるかということを考えます」

 李文世は今回のレパートリーから『私はまだ知らないじゃない』と『光化門(クァンファムン)恋歌』を外したという。

「この2曲しか知らない観客もいます。でも皆が知っている曲だけを歌って、アンコールでもヒット曲だけを歌えば、『のど自慢』と何ら差がないと思いませんか?」。問い合わせ1588-7890。

韓賢祐(ハン・ヒョンウ)記者
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