脱北者67%「北で南の放送聞いた」

 現在、韓国に住む脱北者(朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を脱出した住民)の67%が、北朝鮮にいた頃に韓国のラジオ放送を聞いた経験があり、33%が韓国の放送を聞きにくい理由として「南北の言語の差」を挙げた。

 最近、KBS社会教育放送(AM972、1134キロヘルツ)が、韓国に住む脱北者103人を対象に「北朝鮮住民の視聴形態調査」を実施した結果、「韓国の放送を北で聞いた事がある」が67%、「中国、ロシアなどで聞いた事がある」と回答した人が13.6%に上り、「聞いたことがまったくない」と答えた人は19.4%であることが分かった。

 北朝鮮で韓国の放送を聞いた事があると答えた回答者69人のうち、「ダイヤルを合わしている時、偶然に聞こえた」と答えた人が60.9%で最も多かった。

 韓国の放送を聞く際に最も苦労した点は、33.3%が「言語の差」を挙げ、南北間の言語差が深刻であることを浮き彫りにした。

 その他に「韓国社会に対する理解不足」(29.0%)、「北朝鮮の現実との差」(18.8%)、「一方的な韓国社会についての情報」(11.6%)を挙げた。

 北朝鮮の住民が好む放送のジャンルは「報道」(58.2%)、「時事」(28.2%)、「教養」(7.8%)、「バラエティ」(5.8%)の順だった。

 回答者は「北朝鮮の住民が韓国の放送を聞かない理由」として、「見つかった時の処罰が怖くて」(50%)、「ラジオがない」(34.6%)、「知らない」(8.5%)などを理由に挙げた。

 ラジオを聞く時間は「午前0時」が24%で、聞く場所は「家」(73.9%)が最も多く、一人で密かに聞くことが多いことが分かった。

朴瑛錫(パク・ヨンソク)記者
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