クォン・サンウ「最近の大人気に母と兄が一番喜んでます」

 クォン・サンウの人気がうなぎ登りだ。

 クォン・サンウ、金ハヌル主演のロマンチックコメディー『同い年の家庭教師』が公開2週目にして全国の観客動員数260万人を突破し、昨年大ヒットを記録した『家門の栄光』を越える「台風」を巻き起こしている。その台風の目には、不良高校生役で新世代の「ハードボイルド」を披露したクォン・サンウがいる。

 21日に会ったクォン・サンウは、朝方まで続いたCM撮影で睡眠不足にも関わらず、元気一杯の表情だった。

 「家庭教師という素材が良かったみたいです。ほとんどの映画の素材は、すでに外国で出尽くしていますが、家庭教師は韓国的だと思います。子供の頃を思い出すのか、家庭教師とああだこうだと言い合う場面はすごく受けるんですよ」

 封切り当日、『同い年…』の制作関係者と「全国観客動員数500万人突破」に100万ウォンを賭けたというクォン・サンウは、自分が勝つ自信があるのか「最近ついつい肩に力が入ってしまう」と笑顔を見せた。

 『同い年…』でクォン・サンウが演じたジフンは、喧嘩は強いが学校の「番長」になることには関心がない。青白い顔つきだが、どことなく目線の鋭い役が似合うクォン・サンウは、ジフンのキャラクターにぴったりのキャスティングだったという評価を受けている。


 実際には酒やタバコはほとんどやらないというクォン・サンウは「映画の中のイメージが強すぎて、元X問題児だったと思い込む人が多くて困っている」と語った。

 「中高生の頃は、優等生の兄よりは反抗的でしたが、たかが知れてました。怖くて喫茶店にも入れず、ハンバーガー屋に行っていたくらいですから。美術部で絵を描いたり、スポーツをしたりで精一杯の学校生活でした」

 子供の頃からスポーツが何よりも好きだったというクォン・サンウは、鍛え抜かれたボディの持つ主としても有名だ。

 一時はバスケットボール部の主将を務めたこともあるというクォン・サンウは、高校時代にバスケットボール、ボクシング、格闘技など、さまざまなスポーツに明け暮れた。生まれ持った運動能力のお陰で、映画のワイヤーアクションの実力も相当なものだ。

 目標は達成したが、最近は演技よりも「肉体」だけが注目されるのが負担になっている。偶然にも過去の出演作3本ともに学生服を着て出演したが、クォン・サンウの実年齢は27歳だ。

 映画デビュー作の『火山高』に出演したのが2001年の25歳の時だったことを考えると、同年齢の俳優たちに比べ随分と遅いデビューだった。

 それでも除隊後、モデルになるために自分で写真を撮って芸能事務所に送っていた時代を思えば、今の多忙なスケジュールは幸せ以外の何ものでもない。

 「自分が生まれる6カ月前に父が肝臓がんで亡くなって、中学までは本当に家が貧しかったんです。母は家政婦の仕事もしましたし…。映画がヒットして一番うれしいことは、母と兄が喜んでくれることです。兄が普段ではそんなことはないのに、お酒を飲みながら電話で泣くんですよ。嬉しくて父の墓に行って来たと…」

 現在、韓南(ハンナム)大美術教育科4年生のクォン・サンウは、3月末から兄が英語教師をしている大田(テジョン)のトンサン中学で1ヵ月間、美術教諭の教育実習に臨む予定だ。小さい頃に憧れていた「美術の先生」になりたい気持ちもあるが、学校という空間がとても懐かしくもあるという。

 よく指摘される「舌足らずの発音」を治すため、来月から声楽の発声練習も受けるつもりだ。人より遅いスタートを切ったからだろうか。クォン・サンウは最近、やりたいことが多くて困っている。「2003年の代表的な若手俳優トップ5」に入るのが1年前の目標だったが、まだ達成できていないと考えるからだ。

 「スマートで格好いいキャラクターより、ドラマ『勝手にしやがれ』のヤン・ドングンみたいに、人間的な役を演じたいです。そういう役の方が、いい男を演じるよりもっと上手くできる気がします。

お金を稼いだら、母に車を1台プレゼントするつもりです」

李自妍(イ・ジャヨン)記者
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