「地下鉄テロ」素材にした映画の公開めぐり苦心

 現実の惨事は映画の想像力を超えるのか。

 地下鉄を素材にしたアクション大作『チューブ』(ミルフィルム制作、ペク・ウンハク監督)の制作陣が、18日に起った大邱(テグ)地下鉄放火事件の影響で公開スケジュールの変更を余儀なくされている。

 58億ウォンの制作費を投じ、撮影に2年を要した映画『チューブ』は、地下鉄テロを阻止しようとする地下鉄捜査隊刑事たちの死闘を扱った作品で、イム・ソクフン、ペ・ドゥナ、朴尚民(パク・サンミン)が出演した。

 当初この映画は3月21日の公開を予定しており、すべての準備が完了した状態だった。

 『チューブ』の広報・マーケティングを担当するイソン企画のソン・ジュヨン代表は「事故が起きてから19日の深夜4時まで深く論議した」としながら、「非常に凄惨な事故で、道義的に見ても公開を延期しなければならないのではないかという意見が多かった」と述べた。

 ソン代表は「公開を延期するしないは別として、アクションを売りにした当初のマーケティング計画を変更し、この映画のクライマックスに登場する崇高な犠牲精神を強調するつもり」と語った。

 また「企画当時、地下鉄テロを扱うのは地下鉄の安全性から見て非現実的だという指摘が多かったが、現実にこうした事件が起こってしまった」と付け加えた。

李東振(イ・ドンジン)記者
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