テレビの再現番組で外国人俳優が大活躍

 各テレビ局の再現番組を中心に、外国人俳優の比重が高まっている。

 これらの出演者に対し「番組の楽しさとリアリティーを増幅させる」という支持の意見と、「演技力を兼ね備えた極少数が何度も出演し、番組の特性上、戯画化の対象に転落する」という相反した主張が対立している。

 再現番組は視聴者から寄せられたエピソードや新聞に掲載されたゴシップ記事、海外に伝わるミステリーなどを中心に制作されたもの。中でも「海外トピック」を再構成したコーナーでは、外国人俳優たちの活躍が目立つ。

 その中でも代表的なのがKBS第2テレビの『ラブストーリー』とMBCテレビの『タイムマシーン』、『神秘的テレビサプライズ』。

 『ラブストーリー』のクォン・ジェヨン・プロデューサーは「感情が豊かで、キスシーン一つ取っても『放送不可判定』が心配される程のリアルな演技をする俳優が若干名いる」としながらも、「ビザの問題や演技力などを考慮すると、安心して任せることができる演技者は少ない」と語った。

 韓国語の能力まで考慮すれば、キャスティングできる助演が5本の指に収まってしまうのが制作陣の頭痛の種。韓国文化に対する理解度もカギとなる。

 クォンプロデューサーは「ドラマの中で妊婦役を演じた外国人俳優に、医者に向かって『ありがとう』という台詞を言うようにと指示をすると、『私が子供を生んだのに、なぜ医者に感謝しなければならないのか』と問い返した」と言う。

 『タイムマシーン』のイム・ナムヒ・プロデューサーは「外国人俳優が出演すれば、現地の雰囲気を活かすことができるが、演技力の面では満足するだけのレベルに達していない」としながら、「台詞の伝逹力にさらに重点を置き、韓国人俳優にかつらを被らせたり、顔を黒く塗るなどしている」と語った。

 専門のエージェントに所属する外国人俳優の1回(4時間基準)の出演料は約20万ウォンで、韓国人のエキストラとほぼ同水準だという。制作陣は「外国人の出演者たちは撮影時間をオーバーすることに敏感で、基準時間内に撮影を終える場合が多い」とした。

 韓国青少年連盟「良いテレビ作り」の朴ミラン幹事は「制作陣が再現しようとする国の文化、習慣、言語を歪曲して伝えたり、出演者たちを笑い物にし、出演者の配役を黒人と白人、善玉と悪玉といった両極端に分ける部分は改めなければならない」と述べた。

朴瑛錫(パク・ヨンソク)記者
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