韓国男優10人を分析した「イメージ図」

 せっかく良いシナリオを手に入れても監督は悩みに陥る。キャスティングに失敗すれば映画は台無しになってしまう。どの役を誰に演じさせればよいか分からないといって占い師に見てもらうわけにもいかないし、俳優のイメージをそのまま鵜呑みにして数十億ウォンを投じて映画を作るのもためらってしまう。

 映画専門の広告・マーケティング代理店「デイブカンパニー」は最近、忠武路(チュンムロ/韓国映画の中心地)を代表する韓国映画俳優10人に対する「イメージ地図」を発表した。

 映画の主な消費層である10~20代の男女34人を対象に行われたこの分析資料を見れば、韓国の映画ファンが俳優たちにどんなイメージを抱いているかが分かる。

 分析対象となった俳優は、安聖基(アン・ソンギ)、韓石圭(ハン・ソッキュ)、宋康昊(ソン・ガンホ)、薜景求(ソル・ギョング)、鄭雨盛(チョン・ウソン)、張東健(チャン・ドンゴン)、チョ・ジェヒョン、鄭俊浩(チョン・ジュンホ)、李政宰(イ・ジョンジェ)、申河均(シン・ハギュン)の10人。

 回答者の答えに基いて興行、アクションなど10項目のイメージ指標で俳優を分析、 「SPSS統計プログラム」に入力した結果、それぞれの俳優は4グループに分けられた。

 宋康昊と薜景求は「演技力」と「興行」のイメージを持った俳優に選ばれた。「ブロックバースター」、「国民的俳優」、「信頼」などのイメージの俳優は韓石圭と安聖基だった。

 鄭雨盛、鄭俊浩、張東健、李政宰の4人は「アクション」、「男性美」、「女優との相性」などのイメージが持たれていることが調査された。

 チョ・ジェヒョンと申河均は、特定のイメージはないが大半が宋康昊や薜景求に似たイメージを持っていることが分かった。

 テーマ別に見れば「興行」のイメージは宋康昊、「ブロックバースター」と「信頼」のイメージは韓石圭、「国民的俳優」のイメージは安聖基、「スター」、「アクション」、「男性美」のイメージは鄭雨盛、「演技力」は薜景求、「女優との相性」は李政宰が最も強いことが調査された。

 このイメージ地図には「誰が誰に比べてもっと○○だ」といった相対的な意味が込められている。支持率を分析する際によく用いられる定量調査ではなく、ある現状の理由を深く追求する際に用いる定性調査で行われた。

 デイブカンパニー側は「分析対象となった俳優とイメージ指標が一部が変わったり、回答者が変われば結果も違ってくるはず」と説明した。

 映画の広告・マーケティングは、ますます科学的になりつつある。最近、公開された映画『英雄』で矢を撃ったり、軍士たちが雲集した場面をポスターにした点や、「始皇帝が天下統一を夢見た2000年前、彼らがいた」といったキャッチコピーを使ったこともすべて統計分析からイメージされたケースだ。

 デイブカンパニーのチョン・ユンジョン調査チーム長は「この2次元イメージ地図は、若い観客層が俳優に対してどういったイメージを持っているかが一目で分かるため、キャスティング過程で参考になる資料」としながら、「鄭雨盛など4人の『美男子グループ』が演技力や興行のイメージまで兼ね備えれば、『韓石圭グループ』にも移り得る」と語った。

朴敦圭(パク・トンギュ)記者
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