「マアンの歌は天使の歌声」、「マアンは私が見た6人のキム(ミュージカル『ミスサイゴン』の女性主人公)の中で最高でした…」
ブロードウェーのミュージカル女優、マアン・ディオニシオ(Ma-Anne Dionisio/30)のシンガポールのファンが作ったホームページは、こうした文章で満ち溢れている。
96年と昨年、『レ・ミゼラブル』の来韓公演時にエポニーヌを演じた彼女は、すでに韓国のミュージカルファンにも愛されるスターだ。
彼女が3度目の来韓を果たした。今回の公演は名作ミュージカルのスタンダードナンバーを歌う『ミュージカルコンサート』(5~7日、芸術の殿堂コンサートホール)だ。
「昨年の公演時の観客の人気投票で、私が最も多くの票を得たそうです。韓国での公演なら、何度でも訪れたいです。この地で私が人生で経験した多くのインスピレーションを、韓国の観客たちと分かち合いたいです」
フィリピン系カナダ人のディオニシオは、93年に『ミスサイゴン』のカナダ公演で主人公を演じてデビューを飾った。3月には中国人少女の米国旅行を描いたミュージカル『フラワー・ドラム・ソング』に主演する。
しかし彼女は「アジア系の俳優は演じることのできる役が少ないので、ブロードウェーでの生き残りが容易でない」と語った。
彼女が今までに演じてきた役は、主に悲恋の女性。『ミスサイゴン』のキムは米兵と恋に落ちるが、その後捨てられ、『レ・ミゼラブル』のエポニーヌは、革命軍のマリウスに片思いするが、最後にはこの世を去る。ディオニシオの透き通った声に彼女たちの歌が重なる。
何が彼女の感性を生かしているのだろうか。4歳の息子と二人暮らしの彼女は、息子の話を始めた。「孤独な演技の世界で私に力を与えてくれるのは子供だけです。人生がどんなにすばらしいものか、常に悟らせてくれます」
『レ・ミゼラブル』でジャン・バルジャンを演じたランダル・キースとジャベールを演じたジョセフ・マホワルドが共演する。
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