超能力を証明すれば100万ドルがもらえる

 「超能力が実際に存在するということを私の目の前で証明してみせたら、賞金100万ドルを与える」

 「超能力とは、トリック」と強く主張し、“超能力キラー”と呼ばれる米国の元マジシャン、ジェイムス・ランディ(75)さんが2月16日午後7時からスタートするSBSテレビの新番組『挑戦!百万ドルの超能力者を探せ』に出演して信念を証明してみせる。

 以前、国内のテレビ番組にも出演し、目の前でスプーンを曲げたユリ・ゲラーもランディさんは「詐欺師」と言い切った。

 今回の番組には国内外を問わず誰でも参加することができ、「超能力」を証明してみせれば100万ドルを獲得できるというもの。条件はただ一つ。ランディさんが提示する条件で超能力を立証すれば良い。

 しかしランディさんは「私が出す簡単なテストだけでも超能力は目の錯覚を利用した巧妙なトリックに過ぎないことが分かる」と自信満々だ。

 ランディさんは今月8日に来韓し、すでに10日間にわたって数回分の収録を終えた。

 ランディさんは1960年代の中ごろ、腰にけがをしてマジックの世界から足を洗い、その後専門知識を動員して“似非超能力者”のトリックを暴いてきた。

 初めの頃には私財の1万ドルを投じて賞金にしていたが、1996年にランディさんの考えに共感した人々の支援で、米フロリダに「ジェイムス・ランディ教育財団(JREF)」を設立、100万ドルという巨額の賞金を提供できるようになった。

 ランディさんのSBSテレビ出演は、演出のナム・サンムンプロデューサーとの出会いが契機となった。

 2001年にSBSテレビの『そこが知りたい』チームに所属していたナムプロデューサは、スプーンを曲げるという超能力者のユリ・ゲラーを取材する過程でランディさんと出会い、超能力を科学的に立証してみようと思ったという。

 16日放送の初回の収録には、国内外の有名な超能力者たちが集まった。磁石のように額にコインが張り付く秋山真人さん(日本)、素手で蛍光灯などを点ける“電気技師”モハメド・アリフさん(マレーシア)、人間の臓器を透視するという韓国の超能力者、金ジェヒョンさんが「100万ドル・プロジェクト」に挑戦した。

 検証の方法は極めて簡単だ。臓器を透視するという人には出演者10人のうち、摘出手術を受けて腎臓が1つしかない人を見つけ出すという課題が出された。“電気人間”には国産の蛍光灯を点けるように指示し、“磁石おでこ”にはランディさんが手渡したコインで実演させた。いずれも100万ドルを手にすることはできなかった。

 制作陣は、「どうやって“超能力”が暴かれたのか、詳細を事前に報道するのは控えてほしい」と要望した。“超能力者”たちが今後、出演をためらう可能性があるとの理由だ。ナム・プロデューサーは「基本的には超能力に隠された嘘を暴くという趣旨だが、実際に超能力者を見つけ出すかもしれない、という期待もある」と語った。

朴ミンソン記者
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