写真集『霊山斎』を発表した禅岩僧侶

 仏教界を代表する写真家の禅岩(ソンアム/56)僧侶が、仏教の伝統儀式である霊山斎(ヨンサンジェ/重要無形文化財第50号)の荘厳な様子を映像で表現した『霊山斎』を発表した。

 打鐘及び侍輦、対霊、潅浴、掛仏移運、千手鈑羅、道場偈、食堂作法、香花偈、四陀羅尼、施食、迴向など、霊山斎保存会(会長:印空(インゴン)僧侶)の公演場面を120ページの美しいカラー写真で収録した。

 「霊山斎の全過程を見る機会が非常に少ないため、儀式の流れを忠実に再現しようと思いました。特に最近では外国人の関心が高まっている点を考慮して英語、日本語、中国語の解説も付けました」

 16歳の時にソウル市・奉元(ポンウォン)寺で出家した禅岩僧侶が写真に関心を持つようになったのは、兵役中の時だった。空軍本部で勤務しながら、政訓監室に出入りしてカメラに触れるようになり、除隊後は本格的に写真の勉強を始めた。

 「最初の頃は修行もせずに無駄なことに夢中になっていると、師匠や先輩たちからだいぶ叱られた」という禅岩僧侶は、「しかし私にとって写真撮影が精進することであり、野山を歩き回ることが万行だと思った」と語った。

 奉元寺で暮してきた禅岩僧侶にとって、霊山斎は自然と身近な写真の素材になった。禅岩僧侶が特に心血を注いだのは、仏教の象徴でもある蓮華の写真で、2冊の写真集を発表し、何度か写真展も開いた。この他にも大源(テウォン)寺が発行する「色彩ある本たち」シリーズの『霊山斎』と『仏画の描き方』の写真を担当した。

 禅岩僧侶が最近力を注いでいるのは、各分野の人間国宝をカメラに収める作業だ。2001年2月から『週刊仏教』に月一回、「禅岩僧侶の無形文化財を訪ねて」を連載中だ。禅岩僧侶は「生涯を一つの分野だけに没頭してきた方々に会うと、自分でも知らないうちに入り込んでいく」と語った。

李先敏(イ・ソンミン)記者
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