ソウルのマルチプレックスシアターの勢力図が変化している。江南(カンナム)エリアのマルチプレックスシアターの代表格だった「シネハウス」が最近閉館し、金浦(キムポ)空港には新しいマルチプレックスシアターがオープンする。
今月24日、金浦空港に9スクリーンを備えてオープンするマルチプレックスシアターの名前は「エムパーク」。空港内に造成された複合アミューズメント施設の「スカイシティー」内に位置する。主に禾谷(ファゴク)洞、鉢山(パルサン)洞など人口密集地域である江西(カンソ)区の地域住民をターゲットにする。
旧国際線第2庁舍の3階に位置する「エムパーク」は、座席総数2000席、シート間隔が110センチと国内で最も広く、上映館毎に1~4席の障害者席を配置したと劇場側は明らかにした。芸術映画専用映画館と韓国映画専用映画館もそれぞれ1館ずつ設置する。
劇場の関係者は「地下鉄やリムジンバスなどを利用すれば、汝矣島(ヨイド)、一山(イルサン)、富川(プチョン)、金浦(キムポ)などから約15分の距離に位置しているのも利点の一つ」と述べた。
一方、89年に4館(2000席)を備えたマルチプレックスシアターとしてオープンし、90年代に江南エリアを代表する映画館として映画ファンに支持されてきた「シネハウス」が、施設の老朽化とブロードウェー、シネシティー、ZOOOOZなど、近隣に大挙オープンしたマルチプレックスシアターの登場で、観客減少に歯止めがかからなくなり、先月末、閉館に追い込まれた。
シネハウスの運営権を引き継いだ「メガボックス」の関係者は、「地下鉄の駅から遠く、一般層の来館が不便だった点も観客減少の大きな要因となった」とし、「劇場を他の用途で使用する計画だが、具体的な日程や計画は今のところ未定」と明らかにした。
これと併せ、昨年木(モク)洞店と九老(クロ)店をオープンした「CJ―CGV」が、今年5月に上岩(サンアム)洞のワールドカップスタジアムに10館の上映館を備えたマルチプレックスシアターを建設し、ロッテシネマも年内に永登浦(ヨンドゥンポ)にマルチプレックスシアター(全9館)をオープンする。今後も住宅地に隣接した地域にこうしたマルチプレックスシアターのオープンが続く見込みだ。