『品行ゼロ』のイム・ウンギョン「神秘のイメージから脱皮したい」

 27日に公開された映画『品行ゼロ』(監督:チョ・グンシク/制作:KMカルチャー)のイム・ウンギョン。“TTL少女”として知られる彼女が、本格的に映画進出した作品は『マッチ売りの少女の再臨』だ。しかし、この映画でイム・ウンギョンは、CMの中の印象そのものだった。観客には無味無臭の、ただそのまま流れていく一つのイメージに過ぎなかった。

 しかし、『品行ゼロ』では異なっている。一見すると清楚な女性だが、どこかパワーが感じられる。97分の上映時間中、観客たちの目を釘付けにさせる。なかなかの演技だと自然に思わせるほどだ。

 80年代を舞台にした『品行ゼロ』でイム・ウンギョンが演じたミンヒは、物静かで勉強のできる優等生だ。彼女は黒縁眼鏡にはかなげな姿で、隣の学校で噂の問題児、ジュンピル(リュ・スンボム)の心を捕らえる。

 「今年、高校を卒業したばかりなので、今でなければミンヒのような役は演じられないでしょう。面白さと感動のバランスのよく取れたシナリオも気に入りました」

 問題児のジュンピル役もそうだが、コン・ヒョジンが演じた不良グループのリーダー“ナヨン”も強力なキャラクターだ。ミンヒという人物は、ともすれば観客にとって睡眠薬にもなり得た。ところがイム・ウンギョンは自分の役割をしっかりこなして見せた。


 『品行ゼロ』でイム・ウンギョンは、生まれて初めてのキスも経験した。一晩中かけて撮ったキスシーンだ。

「ファーストキスをカメラの前ですることになって多少悩みましたが、面白かったです。最初ヘすごく緊張しましたが、NGがあまりにも続いたので、終わる頃には何でもなかったです」

 自分の言いたいことをはっきりと言う様子から、意志の強さが感じられた。案の定、一日のスケジュールを聞いて納得した。午前7時に起床し、撮影の予定がなければソウル市・江南(カンナム)の日本語学校に駆けつける。演技の授業も必ず出席する。移動をする時は地下鉄を利用する。丈夫な足を使わなければならないからだそうだ。

「来年は二十歳です。やれないことよりもやれることが多くなる“人生の黄金期”が始まります」

 二十歳、その多くの可能性の前に開かれた未来を設計することができる年齢。本人の言葉通り2003年は、映画だけではなくドラマにも挑戦するつもりだ。また、特別入学した中央(チュンアン)大演劇学科でも、夢を思いきり実現させたいと語った。

スポーツ朝鮮/チョン・サンヒ記者
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