女優の金ヒョンスが、その独特なキャラクターで年末の映画館街を賑わせている。
25日に公開された映画『口笛王女』は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)最高指導者のじゃじゃ馬娘を素材にしたコメディー。金ヒョンスはまさにこの映画の主人公である“平壌(ピョンヤン)の王女”ジウンを演じた。
ヨーロッパ留学の経験があり、自由に育ったジウンは、平壌芸術団の首席舞踊家で、ソウル公演を行った際に宿所から抜け出して街を徘徊するようになる。
ある日、ロックバンドのメンバー ジュンホ(チ・ソン)と恋に落ち、5泊6日間、韓国社会のさまざまな面を体験するというのが大方のあらすじ。
「ジウンは好奇心旺盛で、天真爛漫の性格の女性です。自由に生きたいという欲求のために宿所から抜け出します。李ジョンファン監督があらすじの内容を超えない範囲で思いきり演技しなさいと言ってくださったので、リラックスして臨めました」
しかし、苦難もあった。剣舞のシーンのために今年夏の2カ月間、血が滲み出るほど練習をした。練習当初は刀で体を傷つけてしまうことが多いため、夏にも関わらず厚いパーカーを着込んで大量の汗を流しながらプロから剣舞を学んだという。
今年6月から5カ月間、この映画のロケに参加しながら金ヒョンスは、内心身の危険も感じたという。映画撮影期間中に北朝鮮が『口笛王女』を非難する声明書を発表したことから、もしかしたら金正日(キム・ジョンイル)総書記の娘役として映画に出演する自分に、その怒りの矛先が向けられるのではないかと、心配しスという。
「機会があれば金正日総書記にもこの映画をお見せしたいです。
金正日総書記も映画を見れば納得してくれるでしょう」