日本の“健康食の伝道師”幕内秀夫氏が来韓した。「韓国自然農業協会」の招きで16日に来韓した幕内氏は、『粗食のすすめ』など一連の粗食シリーズで100万部のセールスを記録し、昨年日本全国に“粗食ブーム”を巻き起こした主人公だ。
「ジュースや牛乳などの液体、流動食で簡単にカロリーを摂取しようとする考えは、健康を害する近道」と主張し、健康食品に対する日本人の常識を覆した。
「粗食を楽しもう!」。これが数十年にわたって日本のがん専門病院の患者たちの食事療法に従事してきた幕内氏が、各地の長寿村を訪れて研究した結果の結論だ。「健康のキーワードはキムチ、みそ、玄米」というのが核心的な主張。
「粗食だって?と問い返されますね。健康法としてはとても簡単だからです。しかし、西欧から輸入された肉類や小麦粉、乳製品中心のメニューが、私たちに各種の疾病を引き起こすという事実を知らなければなりません。日本の味噌や漬物よりも栄養面でも優れている韓国の味噌やキムチも、天と先祖が与えてくれた健康食です」
精製の少ない米や玄米を食べ、おかずは2~3種類で十分。果物を食事の代用として摂ってはならない。古い小麦粉に防腐剤や合成イーストの入ったパンは“毒薬”だ。
健康食の一例はこうだ。雑穀の入った玄米、豆腐と大根のみそ汁、やや辛めの味付けをしたサバの焼き物、大根のキムチなどが典型的な朝食メニュー。豆腐は普通、辛い鍋料理にして食べる場合が多いが、大根から水分が出てから味噌を入れた後に入れれば、柔らかい味ェいっそう際立つ。
サバは焼いた後に胡麻油を軽くかける。EPA(イコサペンタエン酸)や DHAなど、体に有益な脂肪酸が豊かなサバに胡麻油をかけるのは、脂肪酸が簡単に酸化するためだ。その上にやや辛めに味付けをした刻みネギを載せれば完璧だ。
「肉がなければ、おかずにならない」という人のためには、豚キムチも良い。キムチに豊富に含まれている酵素は、豚肉に含まれるビタミンB1の吸収を助ける。
個人の研究所を運営しながら患者の食生活を指導している幕内氏は、「自然の中で長年の歳月をかけて私たちの体に備わっていた伝統的な食生活の習慣を修復することが、現代型の栄養失調を阻む秘訣」と語った。