韓国の今年の映画観客動員数が1億人を突破することが確実となった。1974年からこれまで、年間の観客動員数が数千万人レベルに止まっていた映画市場の規模が“億単位”の大台に乗ったことになる。
公開された映画の観客動員数を調査した「アイ・アム・ピクチャー」は28日、「2002年1月から10月までのソウルでの映画の観客動員数が約3千300万人であると暫定集計され、11~12月の観客動員数は専門家らの予想を合計した場合、約750万人が見込まれる」としながら、「したがって今年一年のソウルの映画観客動員総数は約4千50万人と推計される」と明らかにした。
ソウルの観客動員数が全国の映画観客動員数の39.7%を占めた昨年を基準にし、全国の観客動員数を推算した場合、今年の全国の映画観客動員数は約1億165万人前後になる見込みだ。
マルチプレックスシアターチェーンの「CJ CGV」マーケティングチームも「全劇場の観客動員数のうち、CGVのシェアを18%と見込んだ場合、今年のCGVの総入場者数は1,850万人と推算され、全国の総観客数は1億270万人前後であると予想される」と明らかにした。
統計によれば、劇場映画の全盛期だった1969年には、韓国の1年間の映画観客総動員数が1億7000万人を上回った。しかし、テレビの急速な普及とともに映画の観客数が急激に減少、82年には4000万人台まで大幅に落ち込んだ。
しかし、99年公開の『シュリ』の成功がもたらした韓国映画ブームが引き金となり、年間の観客動員数が5470万人(99年)、6460万人(2000年)、8936万人(2001年)と急増し、ついに1億人の大台に乗る見込みとなった。
「オール・ザット・シネマ」のチェ・ユンヒ代表は「今年は昨年の『友達/チング』(日本公開タイトル『友へ/チング』)ほどの大ヒット作はなかったが、『家へ…』、『家門の栄光』、『マイノリティ・リポート』など数百万人を動員したヒット作が多かった。また年末にも例年に比べて大作の公開が控えており、記録を更新するだろう」と語った。
映画振興委員会が昨年12月に発行した『韓国映画産業の構造分析』という研究報告資料は、韓国の映画市場が2005年頃には1億4千万人を突破する勢いだと予測している。