恵まれない子供たちのために歌う元歌手・趙夏文牧師

 ソウル市・方背(パンベ)洞の「セビッ(新しい光の意)盲人教会」の協同牧師を務める趙夏文(チョ・ハムン/43)牧師が、23~24日に良才(ヤンジェ)洞の教育文化会館でコンサートを開く。

 趙牧師は80年代末に『この夜をもう一度』という曲で多くの女性ファンを魅了させた歌手出身の牧師だ。趙牧師は1980年に行われた大学歌謡祭で『太陽よ』で入賞後、87年に『この夜をもう一度』、『雪の降る夜』などをヒットさせ、この年の「10大歌手」にも選ばれた。

 華麗な生活に終止符を打ち、牧師の道を歩み始めた趙牧師に、今回のコンサートの話を聞くために、一日に4時間以上練習をしているというソウル江南(カンナム)にあるスタジオを訪ねた。

 趙牧師は「神様が私に音楽という素晴らしい贈り物を下さったということを悟った」としながら、「宗教を超越し、多くの方々に良い音楽を聴かせたくて今回のコンサートを企画した」と語った。趙牧師はコンサートで賛美歌も歌うが、主に自身のヒット曲や往年のポップソングなどを歌う計画だという。また、収益金は恵まれない子供たちのために使う計画だとも明らかにした。

 趙牧師は何よりも今回のコンサートを通じて、さ迷う30~40代の人々に、自分の話を聞かせたいと語った。苦難を乗り越えて牧師になった自らの話だった。

 「38歳の時でした。事業を始めてコンドミニアム、ゴルフ、スポーツクラブの会員券に高級車まで乗り回し、恵まれた生活をしていたんです.ところが、何をやっても満足できなかった。そんな時、ある知り合いのクリスチャンが私にヨハネの福音書を読むように勧めてくれたんです」

 その後、趙牧師は何となくヨハネの福音書を読み始め、“嘘のように”自分の人生を覆す文章を見付けたという。趙牧師は宣教師になることを決心、1999年に亜細亜連合神学大学付設の「アクツ国際神学大学院(Acts International Seminary)に入学した。

 留学を終え帰国し、牧師の按手を受けた趙牧師は今年9月、視聴覚障害を持った人々が信者の90%を占める「ハンビッ光盲人教会」の協同牧師になることを自ら希望した。

 「この40年間は、私の欲心だけのために生きてきたが、これからの40年間は、さまざまな人のために生きていこうと思います。機会があれば外国に行って宣教活動を行いたいですね」。

問い合わせ(02)383-6490

孫檉美(ソン・ジョンミ)記者
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