小さな目に丸い鼻、低い身長…。テレビのバラエティー番組やシチュエーション・コメディーからラジオのパーソナリティーまで務め、一躍人気スターになったソ・ミンジョン(23)は、一見すると普通の女性だ。
元気に溢れて可愛らしいが、芸能界によくいる卵型の顔に鼻筋の通ったルックスとはほど遠い。だが“究極の切り札”は、インタビューを始めてから数分も経たないうちに姿を現わした。子供のように屈託のない笑顔だった。
「皆さんが私を見ると気分が良くなるそうです。街中ですれ違った主婦の人たちからは『あっ!あのニコニコとよく笑う子ね』と言われます。リラックスした気軽なイメージが人々から好感を得ているようです」
2000年にケーブルテレビのVJとしてデビューしたソ・ミンジョンは、今年に入ってから地上波テレビ局で放送されているバラエティ番組のアシスタントを務め、注目を集めた。そして、最近SBSテレビのシチュエーション・コメディー『まっすぐ生きろ』で盧宙鉉(ノ・ジュヒョン)の大学生の娘役を演じ、本格的な演技に挑戦した。MBCテレビ『夢見るテレビ33.3』では、大先輩の金グクジンと共にメイン司会者を務め、周囲をあっと言わせた。
「演技をするのは初めてですが、とても面白いです。MCはありのままの私の姿を見せればいいですが、シチュエーション・コメディーでは新しいキャラクターを作らなければならないんです。毎回緊張しますが、今度はどんな役が与えられるのか気になって、夜も眠れないほどの興奮を楽しんでいます」
ソ・ミンジョンは高Z時代まで弁護士を夢見ていた。有名大学を卒業して公務員になった父が、自分が叶えられなかった夢を娘に託したためだった。1999年に梨花(イファ)女子大学の法学部に進学したのもそのためだった。しかし、校内放送局のアナウンサーとして大学生活を過ごしているうちに、放送界に入ることを夢見るようになった。
チャンスは偶然訪れた。2000年、SBSテレビのスタジオを借りて行われた新入生歓迎会で司会を務めたソ・ミンジョンに、あるプログラムディレクター(PD)が「才能があるからケーブルテレビで経歴を積むと良い」と勧めた。
「初めからカメラの前に立つのが苦じゃなかったんです。友たちとおしゃべりをするような感じで話していたら、ファンもできて…。幼い頃、英国で4年間住んだ経験は、外国の芸能人をインタビューする時、大きなプラスになりました」。
デビュー直後にできたインターネットのファンクラブ「スマイルナンバーワン」は現在、会員数が4万人に達している。
SBSラジオのパーソナリティーとしても活躍中の彼女は、「ラジオはテレビとはまた違って、感性豊かなリスナーを真摯に受け止めることが重要だと思う」と話した。
「皆さんが『今日はミンジョンの声が聞きたい』という思いから私の番組を聞くようにするまで、自分の能力を育てたいですね。世代に関係なく、親しみのある放送人になるのが私の目標です」。