バラードスターの李ギチャン「やっと自分のカラーを見つけた」

 『もう一度愛は過ぎ去って』でバラードスターの仲間入りを果たした李ギチャン(23)が、ニューアルバム『ニューストーリー2』をリリースした。李ギチャンの6枚目のアルバムになる。もう6枚目だって?高校3年生だった1996年にデビューアルバムを発表、毎年1枚ずつリリースしてきたのだ。

 「わざとアルバムのジャケットから“6th”という文字を抜いたんです。何だか中堅歌手みたいじゃないですか。自分としてはこれからという感じなので…」

 昨年の秋に大ヒットした『もう一度愛は過ぎ去って』は、李ギチャンに新しい道を開いた。約4年間の無名時代を一気に吹き飛ばしたこの曲で、李ギチャンはその名を確実なものにした。李ギチャンは「自分自身が知らなかった私のカラーを気付かせてくれた曲」と語った。

 最近、李ギチャンのファンサイトには「いつ6thアルバムが出るのか」といった質問が相次いでいる。5thアルバム以前には考えられなかったことだ。

 「以前はあまりにもヒットしようとがむしゃらになり、むしろ焦点を失っていたみたいです。一度に欲張りすぎてしまったようです」

 そして李ギチャンは「ヒットを出してからは、以前よりも考えることも多くなり、常に控え目になった」としながら「テレビ番組に出演しても、レコーディングスタジオのように、感情に最大限に忠実になろうと心がけている」と語った。

 ニューアルバムは李ギチャンの言葉通り「やっと分かった自分のカラー」を出した曲で一杯だ。タイトル曲の『風邪』は、忘れられない失恋の痛みを中々治らネ「ひどい風邪にたとえた曲だ。李ギチャンが直接作詞、作曲を手掛けたこの曲は、口ずさみやすいメロディーラインに彼の切ない声が絡み合い、自然に曲に吸い込まれてしまうような魅力がある。

 「私のファンは大学生が一番多いようです。女性ファンが多いですが、男性の皆さんがカラオケで私の曲を良く歌うと聞きます。別れた彼女を思い出しながら歌うそうです」。おおよそのバラードは、失恋した人々によってウイルスのように広がるものだ。

 ディスコ調の『告白の日』は李ギチャンの歌唱力が活かされた曲。本人曰く「皆さんが『これが本当に李ギチャンの曲?』と思わせるほどの曲」という。曲全体を裏声で歌っているのは、曲を歌い上げることに自信を持ったということだ。

 最後に収録された曲は、恐らくK-POP史上最も長いタイトルとして記録されるだろう。『時間はすべてのことを忘れさせます。しかし愛はすべてのことを記憶させます』というタイトルのこの曲は、昨年の9月11日に起こった米同時多発テロの際にハイジャックされ墜落した飛行機のある犠牲者の一人が、恋人に残したメッセージを素材に作った哀愁のバラードだ。

 当初このアルバムは今年8月にリリースされる予定だった。李ギチャンは「数多くの曲から20曲を選び、その中から気に入った10曲をさらに厳選してレコーディングしたためにリリースが遅れた」と語った。

韓賢祐(ハン・ヒョンウ)記者
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