「寒さに負けず」 ドラマ『張禧嬪』撮影快調

 主役レベルのキャスティングが遅れ、制作に支障を来たしていた『張禧嬪(チャン・ヒビン)』の制作陣は、最近、休む時間もなく24時間撮影に取り組んでいる。28日の晩には民政視察を行う肅宗(スクジョン)が、与太者に襲われそうになったチャン・オクチョン(張禧嬪)を救出する場面を撮影した。

 タイトルロールの張禧嬪に扮する金ヘスは、寒い中に震えながらも何回も撮り直しを要求するなど、熱意を見せた。関係者は「金ヘスが韓服(韓国の伝統衣装)のラインを美しくするために下着を多く着ることができずに風邪を引いてしまった」と語った。

 橙色のチョゴリ(韓服の上着)に赤いチマ(韓服のスカート)を着た金ヘスは「張禧嬪は現代の女性たちに人気の高いスタイル」としながら、「不公平な身分制度に対抗し、自らの人生を開拓して行く肯定的な人物として描いて見たい」と語った。

 金ヘスは「肅宗が多数の後宮の中でも特に張禧嬪を10年近くも溺愛したとすれば、単に艶やかで性的な魅力が全てではなかったはず」と、彼女なりに分析した。


 『許浚/ホジュン』以来、約2年ぶりにドラマに復帰したチョン・クァンリョルは「『許浚』の時は、智異(チリ)山で血の滲むような苦労をしたが、すでにこんなに寒いので、今回も甘くはないだろう」と笑った。『許浚』の終了後、映画のみに専念してきたチョン・クァンリョルは「眼差しが鋭く、カリスマに溢れる君主、肅宗を表現するために、時間のある時には武術の練習もしている」と語った。

 主役中、最後にキャスティングされた仁顯(インヒョン)王后役の朴ソニョンは「時代劇の出演は初めてなので、プレッシャーがかかる」と話した。動きが取れないほど重い宮廷衣裳とかつらがまだ慣れないようだった。

 朴ソニョンは「子供の頃にドラマで見た仁顯王后は、与えられた現実を無条件に受け入れる、もどかしくて気の毒な人だった」とし、「何としてでも新しい姿を見せなければならないのが課題」と語った。

 今回の『張禧嬪』は、時代劇としては異例の女性作家の金ソニョン氏が脚本を担当することでも話題だ。ドラマ『可愛い女』、『新貴公子』などを手掛けた金氏は「女性が時代劇を手掛けるのは初めてだと思う」とし、「男性の欲望に満ちた既存の時代劇とは違ったカラーを披露する」と語った。

チェ・スンヒョン記者
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