結成25周年を記念しリサイタルを開く「チョ・トリオ」

 チョ・ヨンバン(ピアノ/檀国(タングク)大教授/49)、チョ・ヨンミ(バイオリン/延世(ヨンセ)大教授/47)、チョ・ヨンチャン(チェロ/ドイツ・フォルクヴァング音大教授/44)。三姉弟のアンサンブル「チョ・トリオ」が今年でデビュー25周年を迎えた。父親のチョ・サンヒョン(バリトン/79)の音楽への情熱を譲り受けた三姉弟がトリオ結成25周年を記念するリサイタルを、11月2日午後7時30分から芸術の殿堂コンサートホールで開く。

 演奏曲はアレンスキーの名曲『ピアノ三重奏1番』、シューベルトの『弦楽三重奏D.581』、ドヴォルザークの『ピアノ五重奏作品81』。彼ら3人と共に友情を育んできたビオラ奏者のチェ・ウンシク(ソウル大音楽学部教授)も演奏に参加する。

 「知らぬうちに父の影響を多く受けていたようです。子供の頃はシューベルトの歌曲を聴きながら育ちました。そのお陰で、楽器を使って曲を作らなければならないということを常に心に刻んで演奏に臨んでいます」。3人の父親は極度の老眼で視力を失い、楽譜を見られないという逆境を乗り越え、昨年リサイタルの舞台に上がり楽壇を驚かせた。

 独奏や「画音チェンバーオーケストラ」などの室内楽舞台で活躍しながら、蔚山(ウルサン)大の碩座教授としても教壇に立つチョ・ヨンチャンは「3人がドイツ留学時代、1年に数十回にわたって一緒に演奏しながらアンサンブルの妙味を吸収した」と語る。「チョ・トリオ」は77年のジュネーブ国際コンクール(トリオ部門)で銀賞、80年のミュンヘンコンクール(トリオ部門)で優勝者なしの3位に入賞し、世界の舞台で頭角をあらわした。

 「音楽を共有しながら持つ類似した感性、家族だけが分かる身振りと無言の対話でコミュニケーションを図る」(チョ・ヨンミ)。着慣れたコートのようにリラックスしたアンサンブルが強みだ。そのため3人のアンサンブルには温かい疎通と一体感で聴衆を引き寄せる吸引力があるという評価を受けている。

 チョ・ヨンバンは「これからも良い音楽をずっと演奏しながら、社会にも何か寄与できるアンサンブルになれるよう努力する」と語った。3人は今回の公演収益金を視聴覚障害者寄金に寄付する予定だ。

問い合わせ(02)3464-4998

金龍雲(キム・ヨンウン)記者
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