「秋ドラ」でイメージチェンジを図る金ジス

 金ジス(30)は長年、光を失わずにいる女優だ。今年ですでにデビュー11年目を迎え、個性的なキャラクターといえば“金ジス”といわれるほど数多くのドラマに出演してきた。『神話』、『太陽は一杯』で毒気に溢れた女性の冷たさを演じてみせた金ジスは『太陽狩り』、『悪い友達』では気取らない中性的な魅力を披露して、その実力を十分に発揮した。

 しかし、今回は平凡なキャラクターで勝負する。11月2日からスタートするSBSテレビの新しい週末ドラマ『流れる川のように』(脚本:金ジョンス/演出:李ヨンヒ)が試験台だ。上品で聡明なベンチャー企業の女性秘書、サンヒ役を演じる。

 「日常的な人物なのでむしろ演じるのが大変です。すぐに挫折はしても、サンヒは身近にいる多情多感な人物です。何か独特で影のある配役が私には合っていますが、今回のドラマでは温かい人物を演じたかったんです」

 金ジスは「『母の海』、『あなたそして私』など、人間味のあるドラマを手掛ける作家として有名な、金ジョンスさんとは一度一緒に仕事をしてみたかった」という。

 相手役には最近最終回を迎えた『ライバル』で反抗的な“貴公子”ミンテを演じた金ジュヒョク。コンピューターゲームに夢中だったプー太郎から、ベンチャー企業の社長に大変身するソクジュ役を演じる。デビューは金ジスがずっと早かったが、二人は同じ歳だ。

 金ジスは最近「心苦しい」という。過去10年間テレビドラマで同じような役を演じてきただけに、これからは他のジャンルにも挑戦しなければならない時期だという焦りが見えた。

 「限界を感じます。映画でも演劇でも新しい事をしてみたいんです。特に映画は。でも、納得できる良いシナリオがありません。“映画女優”という言葉だけのために、やりたくない作品には出演したくありません」

 30歳になった金ジスは、まだ結婚の予定がない。以前は年上の人に優しく包まれながら暮したいと思ったが、今は友達のような人が好きだという。しかし毎年、理想のタイプは変わるために何とも言えないという。

 「もしかしたらスランプから抜け出せる時期かも知れません。以前のように配役にこだわらなければ、打ち勝つことができそうです。

いずれにしても30代の初めが、私の女優人生の重大なターニングポイントになりそうです」

チェ・スンヒョン記者
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