時代劇に初挑戦する李ヨウォン

 映画『猫をお願い』で明るく可愛い二十歳の女性を、ドラマ『青い霧』では40代の実業家と危ない不倫をするエアロビ講師にと、変身を繰り返えしてきた李ヨウォン(22)。可愛らしい現代的なイメージで一気にスターダムにのし上がった李ヨウォンが、初めて時代劇に挑戦して話題だ。

  先週スタートしたSBSの週末ドラマ『大望』は、“金鐘学(キム・ジョンハク)、宋智娜(ソン・ジナ)コンビの復活”以外に、時代劇としては異例の若手スターを大挙キャスティングしたことでも話題だ。李ヨウォンはそんな“若手スター”たちの中でも、最もスポットライトを浴びて注目されている。

 「韓服(韓国の伝統衣装)を着て、髪の毛を結わいていることからしてぎこちない」と苦労を話す李ヨウォンは、丸顔が少し引き締まって、いっそう成熟した雰囲気を醸し出していた。

 「最初は簡単かなって思っていたんです。アクションの多い時代劇ですが、私が直接演じるようなシーンはなかったんで…。ところが実際にロケが始まると、本当に大変で苦労しています。特に台詞は本当に大変です」

  李ヨウォンは『明成皇后』や『女人天下』を見て、自分なりに時代劇を勉強したが、「実際に演じてみるとでは、まったく違う」という。状況によって当時の言葉と現代の言葉を使い分けなければならない“フュージョン時代劇”のため、尚更だという。

 すでに映画やドラマ出演経験の豊かな李ヨウォンだが、今回のドラマでは「そなたは透き通った目をしている」といった簡単な台詞一言を自然に言うにも、かなりの汗を流した。李ヨウォンは「テレビで私が演技する姿を見ながら、『何でこんなにぎこちないんだろう』と思い、あまりにもショックで、一人で顔を赤くしてしまった」と恥ずかしそうに笑った。

 「金鐘学監督の作品なので、すごく興味がありました。それに“ヨジン”は、女優なら誰でも一度は演じてみたい役です」。漢城判尹(ソウル市長にあたる)の一人娘のヨジンは、中人(ヤンバン(両班)、中人、常民、賎民の四つの身分に分かれていた李氏朝鮮時代の社会体制の一つ)の息子、シヨン(ハン・ジェソク)と結婚をしてからも、幼馴染みのジェヨン(チャン・ヒョク)を一生忘れずに思いつづける女性だ。

  キャラクターの性格上、冷たく薄情な役を演じなければならない。李ヨウォンは「ドラマは映画よりも多少リラックスして臨めるが、『大望』は正反対」とし、「今回の機会に、演技をしっかりと学びたい」と語った。

 「大先輩の金美淑(キム・ミスック)さんのような女優になりたいです。『青い霧』で共演して、本当に羨ましかったです。私も金美淑さんくらいの歳になったら、あんな雰囲気を出せるかな、と思います」

 李ヨウォンは『猫を…』以降、『アフリカ』、『サプライズ』といった映画に立て続けに出演した。テレビにも頻繁に出演していた。しかし、最近は『大望』一本に専念している。それほどの高い集中力を要求するドラマだからだ。

 「正直言って、私には“ヨジン”ほどのカリスマが少し足りません。監督が要求することも本当に多くて…。でも、だんだん良くなってくると、自分自身を信じます。

それが息の長いテレビドラマの魅力ではないでしょうか?」

韓賢祐(ハン・ヒョンウ)記者
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