暴力団の組長に大変身したチョン・グァンリョル

 端正で理知的なイメージのチョン・グァンリョルが「壊れた」。

 18日に公開される映画『2424』は、チョン・グァンリョルの破格のイメージチェンジで注目を集めていた作品。チョンはこの映画で暴力団の組長「朴テホ」に扮し、テレビドラマ『青春の罠』と『ホ・ジュン』で披露した重みのある演技からは想像もできないコミカル演技に挑戦した。

 「朴テホ」は、麻薬密売組織のカシラであるカン・ヨング(朱鉉(チュ・ヒョン)扮する)の右腕で、300億ウォン相当の宝石をコチュジャン(唐辛子味噌)パックに隠して海外に移す「引越しプロジェクト」の指揮を任される。

 出世のため、恋人の「クァジャ(イェ・ジウォン扮する)」までボスに捧げるなど、単純で野暮な男だが頭の切れるキャラクター。捜査のため引越しセンターの従業員に成りすましたチェ・ドゥチル検事(チョン・ウンイン扮する)に暴言を浴びせたり、殴ったりするなど、とことん「壊れる」演技で観客の爆笑を引き出す。

 チョン・グァンリョルはコメディー一色の映画界の潮流に便乗してこのようなキャラクターに変身したのだろうか。チョンの哲学は確固たるものだった。

 「演技者は、常にファンに新鮮に映らなければならないと思います。スクリーンを通じてはテレビとは全く違う演技を見せるため、『2424』への出演を決めました。これからも映画の中では出来るだけ、影が薄くて無能力な人物を演じたいと思います」

 『2424』では、「コミカル演技の達人」である大先輩の朱鉉から多くのアドバイスを受けたという。

 今年5月から3J月間、全州(チョンジュ)のあるマンション団地で撮影する間、珍しい経験もした。早朝に撮影しなければならないシーンがあったが、1週間も予定の撮影時間になると雨が降り出し、宿舎でピビムパプだけ平らげたという。劇中の恋人、イェ・ジウォンの頬を痣ができるほど強く引っ叩いたのも記憶に残るシーンだという。

 テレビドラマと映画のどちらが難しいかと聞いてみたら、チョン・グァンリョルは「両方ともに長短所がある」と答えた。

 ドラマは、ファンの反応が直ちに分かるという長所がある反面、スケジュールが厳しいため、十分な練習ができないという短所があるが、映画はその反対という。つまり、台本を受け取り、十分に練習をしてから撮影に臨むことが出きる反面、撮影期間中に観客の反応が分からない分、怖くなったりするということだ。

 チョン・グァンリョルは、『2424』について、「気楽に美味しい“キムチ鍋”を食べるように見ていただける映画」と話した。

スポーツ朝鮮/ソン・ジンヒョン記者
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