李ジョンウォンが『密愛』で3年ぶりにスクリーン復帰

 しばらくの間、ブラウン管から姿が見えなかった李ジョンウォン(34)が、ビョン・ヨンジュ監督の映画『密愛』(11月8日公開)で久しぶりにファンの前に登場する。94年の『契約カップル』以来、8年ぶりのスクリーン復帰だ。全鏡潾(チョン・ギョンリン)の小説『私の生涯でたった一日だけの特別な日』を映画化した激情的なラブストーリー『密愛』で李ジョンウォンは、夫の浮気を知り、喪失感に襲われた主婦のミウン(金允珍(キム・ユンジン))に“危険なゲーム”を提案する魅惑的な男、インギュを演じる。

「ただの“ナンパ男”なんですよ。ストーリーの設定が気まずい関係なので、わざと金允珍さんと顔を合わせる機会を最小限にして、ぎこちない状態でロケに臨んだんです」

全羅(チョルラ)南道・南海(ナムヘ)のロケ地で3カ月間を過ごした李ジョンウォンの肌はすっかり日焼けしていた。スポーツで鍛えた筋肉質の李ジョンウォンは、この映画で初の大胆なベッドシーンに挑戦した。

「私も金允珍さんも監督もベッドシーンの撮影経験がなくて、最初は本当にいろいろと苦労しました。男性も女性に劣らず、ベッドシーンには敏感になるんですよ。ところが意外にも演技自体は簡単でした」

 李ジョンウォンは強烈な印象の顔から、ストレートな性格のように見えた。普段は「はい」、「いいえ」と短く返事をし、「そうですね」といった曖昧な言葉は嫌いという。映画の素材である“不倫”を話の持ち出すと李ジョンウォンはすぐさま「自分に置き換えて考えてみてください。あれが不倫だと思いますか?」と挑戦的な眼差しで問い返した。

「人々は自分がすれば恋愛、他人がすれば不倫だといいます。不倫だと決め付ける前に、ただ単純に『私も一度はこんな恋に落ちるかも』という視点で観てくれたらと思います」

 実際に李ジョンウォンは「愛妻家で家庭的な夫」という評判を聞く。ドラマのロケ現場で出会って結婚したメーキャップアーティスト出身のヒョン・ジヨン(34)さんと結婚してから6年間、一度も争い事がなかったという。「私が愛して幸せにすると結婚した人なのに、なぜ喧嘩をしますか?」

 椅子を踏み台にしてジャンプする姿が強烈だった「リーボック」のCMでデビューして以来、長い間CMスターとしての看板を背負ってきた李ジョンウォンは今、“映画俳優李ジョンウォン”という新たな位置を確保するために、飛躍を夢見ているようだった。

 「ドラマの人気は長くても2、3年ですが、映画は一生残るじゃないですか。絵に例えるとドラマはマンガ本で、映画は美術館に展示される絵画とでもいいましょうか。

料金を払って映画を観に来る観客に礼を尽くしたいです」

李自妍(イ・ジャヨン)記者
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