秋夕(チュソク/旧盆)連休を狙って公開される韓国映画の中で、大衆性のあるジャンルの映画2本を選ぶなら?組織暴力団の家門が名門大出身の婿を迎えるため巻き起こる騒動を描いたコメディー『家門の栄光』と、さわやかな初秋にぴったりのラブストーリー『恋愛小説』だ。
『頭師父一体』のヒットでコメディーにも活動の幅を広げたチョン・ジュンホ(32)と『オー!スジョン』で大鐘(テジョン)賞新人賞を受賞した李ウンジュ(22)がこれらの映画の主人公として観客に新たな一面を見せている。映画が公開された13日、ソウル九宜(クウィ)洞の「CCV江辺(カンビョン)」で“ライバル映画”に出演した2人に会った。
チョン・ジュンホ=李ウンジュさん、ほんとに久しぶりですね(笑い―2人は11月公開予定のホラー映画『白い部屋』の撮影で最近まで一緒だったにもかかわらず、笑わせようと)。『家門の栄光』の観客の反応が非常によくて、こっちはとても愉快な気分ですよ…。
李ウンジュ=『恋愛小説』も同じですよ。秋にぴったりの映画だから期待しています。100万人くらい入ってくれたら思い残すことはないですね。コメディー映画が人気あるのが引っかかりますけど。
チョン=韓国人は日常で笑うことが少ないからか、映画館ではひとしきり笑いたい欲求があるみたいですね。ただ自分も今回はコメディーに出たけども、最近の映画界では組織暴力団ものにコメディーの要素を足した映画が多すぎるような気もします。
李=私は個人的にコメディーものはあまり見ない方です。「暇つぶしに笑って済まそう」っていう姿勢が嫌で。感動を与えるヒューマンドラマや涙Uうラブストーリーが好きです。『恋愛小説』を見て、「ああ、あんなに純粋な人もいるんだ」「私も昔はああだった」と思ってもらうのも悪くないと思います。もちろん俳優・李ウンジュとしてはコメディー映画出演のオファーがあれば、演技の幅を広める意味でぜひやりたいとは思っています(笑い)。それはそうと、今回の撮影はスムーズに進みましたか?
チョン=僕はいつも自分の持っているものの10%も発揮できていないような気がします。演技者同士がしのぎを削る撮影現場では、いつも譲ってしまう方なんですが、映画をやりながら損をしているような気持ちになることもあります。僕もサッカーが好きですが、アシストの美しさもあると思いません?
李=私の場合、ラブストーリーながら私の役は明るく溌剌としている方だったんですけど、自分で見ても鳥肌が立つような演技のシーンがあったんです。友達を笑わせようとマッチ棒2本でサルが自転車に乗る様子を真似するものだったんですけど、もうどうにでもなれと思って演技したら編集されちゃって(笑い)。
チョン=それは俳優の立場ではどうしようもないですよ。話は違うけど、土曜日や週末の撮影の時に子供連れで出かける人たちを見ると羨ましくて。自分も平凡な職業だったらと思うことがありますね。
李=ジュンホ先輩、それは結婚願望があるってことですよ。『恋愛小説』を見て女性を見る目を養ってください(笑い)。