神秘的な済州の名山「漢拏山」

 韓国の三大名山の一つに選ばれる「漢拏山(ハンラサン)」。


 海抜1950メートルの南韓(韓国)では最も高い山であり、済州(チェジュ)道ならどこからでも漢拏山を見ることができます。


 位置や季節によって異なる風貌を見せる漢拏山は神秘そのもの。


 「天の川を手で引っ張れるくらい高い山」と名付けられた漢拏山の頂上には、約2万5千年前の火山爆発の時にできた直径500メートルの火山湖である白鹿潭(ぺンノクタム)があり、周囲には大小合わせて360以上の寄生火山であるオルム(岳)があります。


 白鹿潭は天から降りてきた仙人が白い鹿とともに遊んだ場所という意味で、初夏まで残る残雪はエキゾチックな魅力を感じられます。


 噴火口近くまで登り、周り4キロを一周すれば済州道を隅々まで見渡せます。


 漢拏山は、高度によって暖かさと涼しさ、暑さと寒さを一緒に感じられるので、1日に四季の全てを感じられるといわれています。


 また、世界的に絶命の危機にさらされている極稀な植物の楽園でもあります。


 済州寒蘭・クスルブギ(コケリンドウの一種)・漢拏ソギプル(シオガマギクの一種)など世界広しといえど済州でしか見ることのできない植物だけでも70種類以上に上ります。


 鬱蒼と茂った森や石階段を登れば、海抜1200メートルから頂上まで高山草原が広がり、地を覆った野生花や走り回る鹿が見られます。




 現在、漢拏山は生態系破壊を防止するために2003年2月まで頂上登攀を前面統制しており、実際に頂上までは登れません。


 その代り、海抜1500~1700メートルの高地まで登れる「オリモク・コース」、「ヨンシル・コース」、「ソンパンアク(城板岳)・コース」、「クァンウムサ(観音寺)・コース」があり、特に冬場の12~2月には「ソンパンアク(城板岳)・コース」、「クァンウムサ(観音寺)・コース」で頂上までの登攀が可能です。


 いつも霧がかかっており、方向を失う恐れがあるので、必ず指定された登山路を利用しなくてはなりません。


 4.7キロの「オリモク・コース」は、登山客がよく訪れる人気コースで、片道2時間あまり所要され、冬期には餌を求めて降りてくる鹿が見られます。


 「ヨンシル・コース」は、瀛洲(ヨンジュ)十二景の一つといわれるくらい見所が多いコースであり、春にはツツジやゲンカイツツジが満開し華麗な登山路に驚くばかりです。その代り片道1時間しか掛からない最短登山路の3.7キロは、殆ど傾斜面から成っているため難度の高い登山路といわれています。


 「クァンウムサ・コース」は、他のコースに比べ傾斜がきつく、登攀距離も6.8キロと長い方であり、頂上まで片道3時間あまり所要されます。


 登攀路の中最も長い7.3キロの「ソンパンアク・コース」は、殆ど傾斜のない平らな登山路から成り、頂上に上がれば中間山地帯はもちろん成山日出峰(ソンサンイルチュルボン)まで一目で見渡せます。


 所要時間は片道3時間、「ジンダッレ(ツツジ)退避所」以後頂上までは水飲み場がないことも要チェックです。


 また、雨が降れば水が染み込む火山岩地質(玄武岩)なため、川には殆ど水が流れず充分な飲み水を用意した方がいいでしょう。


 気象変化が激しいので風や雨、雪に対する装備を準備し、海抜高度によって温度差が大きいので予備の服などを忘れないようにしましょう。


 炊事及びキャンピングは指定場所である観音寺キャンピング場(受容人数1,000人)をご利用ください。



位置:済州島済州市海安洞一帯

アクセス:済州市市外バスターミナルから市内バス利用

入場料:大人1,300ウォン、学生600ウォン、子供300ウォン

ホームページ:http://www.npa.or.kr/halla(韓国語・英語)

お問合わせ:(064)742-3084


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