最近KBS第2テレビの『ギャグコンサート』で最も笑わせるキャラクターは誰だろうか? 「メング」シム・ヒョンソプ、「延辺チョンガー」カン・ソンボム、「カルガリ」朴ジュンヒョン…。お笑いトークで武装した数多くのスターを生んだこの番組が、新たなスター誕生を予告する。「鳳仙花学堂」であらゆる奇怪な行為で‘教室’を散々荒らしておきながら、さっさと消えてしまう「横っ面ヘアー」こと金スク(28)。
「ある瞬間から『お父さん』と叫びながら登場した時の観客の反応が熱烈で、本当に驚きました。今年の3月に初めて舞台に上がった時は本当に寒かったんですよ…」
金スクが「横っ面ヘアー」というニックネームで呼ばれるようになったのは、横っ面を殴られた後のように一方向に髪の毛が流れている独特のヘアースタイルのためだ。最近では髪の毛を垂直に立てた「ジャイロドロップ・ヘアー」、前後左右に固めた「雷ヘアー」など、さまざまな“変形スタイル”でお茶の間を笑わせている。ヘアースタイルを作るのに普通1時間以上かかる。
「最初の頃は20秒しか時間をもらえませんでした。そのうち視聴者からの反応が良くなると、どんどん時間が増えて、今では3分以上舞台にいられるようになりました。他のコーナーよりもかなりの時間なので、アイディアを絞り出すのに苦労しています」。
金スクのアイディア倉庫とは?今回、その秘密をこっそり教えてくれた。それは『稲中卓球部』のようなギャグ漫画とインターネットサイトにある各種のフラッシュアニメーションだそうだ。
視聴者には知られていないが、金スNは95年にKBS公開採用でデビューした“ベテラン・コメディアン”だ。「ファンマダン」のファン・スンファンが同期で、 『ギャグコンサート』の出演陣の大部分が後輩にあたる。ここまでの道程はそう平坦ではなかった。
「あまりにも人気が出なくて、ブティックも経営したし、プロゲーマーのマネージャーもやってみましたが、どれ一つ成功しなかったんです。もう一度強く決心して、お笑いに専念する事にしました。今回は意外にも良い結果が出ました」
金スクは最近、会員数が1000人以上にもなるインターネットのファンクラブも出来て、道端でもすぐに気付かれるほどになり、人気を肌で感じているという。売れなかった頃、釜山(プサン)にいる両親に会わせる顔がなく、殆ど連絡を取っていなかった家族と、また連絡ができるようになったことも喜びの一つだ。芸能界デビューを強く反対した父が、娘の出ている新聞記事のすべてをスクラップしているという話を聞いて、大泣きしたのがつい2日前のことだ。
「苦労した分、これからはたくさん稼ぎたいと思います。
ハリウッドのジム・キャリーみたいに全身で大衆を笑わせる真の“お笑いスター”になりたいです」