南漢江ドライブコースの「鮒の蒸し料理」専門店

 南漢(ナムハン)江をはさんで京畿(キョンギ)道・広州(クァンジュ)郡・南終(ナムジョン)面を一周する地方道路はドライブコースの決定版だ。

 木が鬱蒼と生い茂った山、朝にはうすく霧がかかり、午後には太陽の光を反射しキラキラ光る川、お洒落な店の立ち並ぶカフェ通りなど、ロマンチックなドライブと美味しい食べ物を満喫できる所だ。 

 ここで決して逃してはならないのが「鮒の蒸し料理」だ。八堂(パルタン)湖畔のとなりにある南終面・プンウォン村は、朝鮮時代には王室の陶磁器を焼く窯があった場所として有名。現在はあたり一帯が鮒の蒸し料理専門店が立ち並び、鮒フェスティバルも開催されている。 

 村に入るとすぐに「鮒の蒸し料理」という看板を出した小さな店がズラリと並んでいるのが見える。40あまりにもなる鮒料理専門店のうち、2店を除いてはずっとこの土地に住んできた住民だ。店を出してから10年という店は新米のうちに入る程、30年の伝統を誇る店が並ぶ。鮒は全国各地から空輸してきた生きたものだけを使う。

 シレギ(乾燥させた白菜など)は、江原(カンウォン)道などから秋に白菜を取り寄せ、翌年に使うシレギを1年中乾かす「シレギ農業」も兼ねて行っている店がほとんどだ。 

 鍋の下に四角く切った大根とシレギを敷き、手入れした20~25センチの鮒2匹を入れたのが2~3人分(3万ウォン)だ。30センチ以上の鮒を入れたのは4人分(5万ウォン)。20種類あまりのヤンニョム(にんにく、生姜、醤油、唐辛子など各種調味料の総称)と漢方薬剤を入れた後、30分程度汁を上にかけながら煮込む。味が染みて、生臭さは全く感じられない。甘みのある鮒の身と香りの良いシレギが辛いヤンニョムの中で素晴らしく調和している。エビで味付けされた辛い汁をご飯にかけて食べても美味しい。

スポーツ朝鮮/李ヨンジュ記者
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