金勝友「まぬけなプー太郎役にぴったりだと言われます」

 金勝友(キム・スンウ/33)の声はかれていた。前日、朴重勲(パク・チュンフン)、車勝元(チャ・スンウォン)、薜景求(ソル・ギョング)、鄭雨盛(チョン・ウソン)などと一緒に夜通し酒を飲んだという。

 「酒はあまり飲めないんですが、『ライターをつけろ』の試写会の反応が良くて、昨日は本当に気持ち良く飲んで、泣いちゃいました。『イエスタデイ』がつぶれて辛い思いをしていた時、重勲さんが『次の映画で成功すれば、一緒に飲んで泣こう』と言ってくれたんです。もともとよく泣くんですよ」

 メロドラマでは温和で優しい役を演じた金勝友だが、コメディー『ライターをつけろ』(監督:チャン・ハンジュン/19日公開)では以外にも“まぬけのホ・ボング”に変身した。入社面接に続々と落ち、彼女にも振られ、同窓にはバカにされる30代のプー太郎。予備軍訓練に行くのに両親から交通費をもらうという情けない身分だが、全財産300ウォンをはたいて買ったライターをチンピラのヤン・チョルゴン(車勝元扮する)に奪われてしまうと、命をかけて取り戻そうとする執拗な男だ。

 「シナリオの“まぬけボング”のイメージを見た人たちが、『これは勝友だな』と言ったらしいんです。僕は、本当はそうじゃないのに、ちょっと悔しいですよ。ま、頭の良い人でも道でこけたり、ライターを落としたりしますけどね」

 実際に金勝友はライターのようなものは余り落とさないという。「反対に、他人のライターまで持って来ちゃうんですよ。だから、家には300ウォンのライターが多いんです」

 しかし、実際の金勝友がどうであれ、スクリーンの中の彼は100%ボングそフものだった。みすぼらしい軍服姿で殴られ、這い登り、逆さにぶら下がって、どことなく情けない姿をリアルに演じた。後では、強風に吹かれながら、汽車の車両の上を這ったりもした。

 「僕ですか?いや、僕は本当に厳しい軍隊だったんですよ、“戦闘防衛”。みんな“防衛(5級の判定が出た場合は公益勤務要員(防衛)として、市役所などの公共の職場で勤務しながら、軍の訓練に通う)”と言ったら簡単だと思うんですが、チームスピリット演習もしたんですよ。最近も(車)勝元の筋肉に刺激を受けて、一生懸命に運動してます」

 2000年、女優の李美妍(イ・ミヨン)と離婚して以来、彼は演技する時の心構えがずいぶん変わったという。「以前は『一生懸命やります』と言っていたのですが、最近は『良い演技をします』というのが正しいと思えます。

これからは、ただ努力する姿よりは、本当に上手い演技をお見せしたいです」

李ジャヨン記者
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