ホラー映画『フォン』で主演するハ・ジウォン

 『カウィ(日本公開タイトル:悪夢)』、『真実ゲーム』など主にホラー映画に出演し、“ホラークィーン”(恐怖の女王)のイメージが固まってしまった女優のハ・ジウォン(23)が、またもやホラー映画の主人公としてスクリーンに戻ってきた。

 今月26日に公開予定のアン・ビョンギ監督の新作『フォン』。『フォン』は一つの携帯電話を所有した人たちが奇怪な電話をもらって次々に死んで行くという内容。日常で最も近い疎通手段である電話機が、残酷な悪魔のメッセンジャーになり得るという設定が恐ろしい。

 ハ・ジウォンは映画で、連続殺人事件を追う記者を演じる。映画『フォン』が11日に開幕される富川(プチョン)ファンタスティック映画祭クロージング作品に決定されたことから、主人公のハ・ジウォンは映画祭の顔と言える“フェスティバル・レディー”に選ばれた。

 前作『カウィ』で恐ろしい幽霊を演じて以来、ハ・ジウォンは今回の映画『フォン』に至るまでホラー、ミステリー映画の出演が3度目に上る。多くの女優が“きれいなイメージ”を保とうとメロドラマを好む中、ハ・ジウォンの映画選定は異例的だ。もしや、自らホラー映画マニアなのだろうか。

 「私ですか? ホラー映画は怖くて観れませんよ。自分が出演した『カウィ』も大勢で観る時だけ一緒に観て、一人の時は自分の顔が出るのも怖くて途中で消しました(笑)。最近も家にいる時、誰かが見つめているようで、後を振り向いたりするんですよ」

 ハ・ジウォンは今回の映画で、初めて映画の主人公を演じた。観客の集中を分散させないために、変わらないトーンでしゃべり、体も余り動かさず、“目線での演技”をしなければならなかった。「長時間瞬きをしなかったら、後では涙が出て大変でした。ホラー映画は俳優の目の動きだけで映画の雰囲気がカラッと変わりますからね」

 映画の中では鳥肌が立つほど恐ろしかった目も、実際に見ると愛嬌が溢れる。童顔の中に、セクシーで成熟した表情が隠れているのがハ・ジウォンの魅力。話し方は落ち着いていて大人しかったが、「今回の映画は以前の韓国映画では見られなかった戦慄があって魅惑なホラー映画」と強調する時は満面に自信が溢れた。

 「残酷な血まみれの映画ではなく、冷酷に心臓を締め付ける心理ホラーと言いましょうか。

『シックスセンス』や『アザーズ』のように、ドラマと反転もあって本当に恐ろしいので、老弱者や妊婦の方はご注意を!」

李ジャヨン記者
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