「刺されても血が一滴も出ないんじゃないかと思えるくらい、冷たく見えるという話も聞きました。でも、今回の映画では明るく元気な、これまでとは全く違った姿で登場します」
『オー!スジョン』や『バンジージャンプをする』では成熟した物静かなイメージだった女優の李ウンジュ(22)が、今年8月の公開を目標に撮影終盤を迎えている映画『恋愛小説』(李ハン監督)で全く違った姿を見せている。
初恋のときめきを新感覚で描くこのメロドラマで、李ウンジュはまさに芽生えようとしている愛と長年の友情の間で葛藤しながらも、常に明るく正直な20代の女性を演じている。劇中の李ウンジュの恋人は『猟奇的な彼女』でスターダムにのし上がったチャ・テヒョン、友達役は『酔画仙』でスクリーンデビューを果たしたソン・エジン。
「年齢が近いせいか、呼吸もぴったり合って、ロケ現場がとても楽しいです。飾らない演技、日常生活のような演技をまず念頭に置きました」。猿が自転車に乗る姿をマッチ棒2本を使って真似をして「一人で鏡を見ながらやってみろと言われても、恥ずかしくて出来なかったと思う」というシーンもある。
気取ったように見える李ウンジュだが、今までに出演した映画では“肌が露出する”ベッドシーンも嫌がらずにこなしてきた。それに比べれば『恋愛小説』は、ベッドシーンが全く無く、違った感じを与える映画だ。李ウンジュは「年齢制限のない映画には初めて出演する」と笑った。
ロケのない日には必ず大学(檀国(タングク)大学演劇映画学科)の授業に出席するという彼女は、謎の連続殺人事件を扱ったホラームービー『白い部屋』(イム・チャンジェ監督)の撮影も同時に行っている。
「昨日はあのシナリオ、今日はこのシナリオを読みながら眠りについて、起きたら全く反対の性格の演技をしなければならないのが大変です。でも、かえって自分の能力を試しているようで楽しいです。私って自分を精神的に少し追い込むことに快感を覚えるタイプなんです(笑)」
携帯電話の待ち受け画面に「すべて上手くいくよ」と表示している彼女は、機会があれば肉体的な鍛錬が必要な役のような、もう少し自分の向上心を刺激する演技がしてみたいと言う。