「映画アカデミー」を立ち上げる康祐碩監督

 「韓国サッカーのワールドカップ(W杯)での快挙も、人を一から育てたから可能だったのではないでしょうか。映画も同じことが言えると思います」

 韓国映画界の大手メジャー投資・配給会社「シネマサービス」の設立者であり映画監督の康祐碩(カン・ウソク)監督が、今回は映画専門の人材を育成する「康祐碩映画アカデミー(www.cinemaservice.com)」を立ち上げ、9月1日に開講すると明らかにした。

 康監督は「韓国映画の持続的発展のためには“人材”が最も重要。しかし、映画人材育成システムが不完全なため、自分が直接指導に当たろうと思った」と語った。

 「康祐碩映画アカデミー」は演出、プロデューサー、シナリオ作家、俳優の4部門に分け、それぞれ5~10人を選抜して2年間指導する。映画会社が設立した人材育成機関らしく、徹底した実務中心の教育を行う。受講料は一切受け取らない。講師陣は康監督本人をはじめ、各分野で活躍中のトップレベルのプロを集める計画だ。

 受講料無料のこのアカデミーは、講義室や映画機材などハードウェア費を除いても、教育費が年間3~5億ウォンほどかかる。この金額を映画人材のために“投資”するというのだ。

 康監督は「一般企業の研究開発(R&D)投資と思えばいい」と話す。申し込み資格も性別や学歴に関係なく「18歳以上の男女」と定めた。映画人としての“可能性”のみに注目するという考えだ。「映画を最もよく撮れる時期が20代の初めです。想像力も豊かな時期です。もちろん30を遥かに超えた人でも、才能と情熱さえあれば全く問題はありません」

 映画専門誌の『韓国映画界パワー50人』の調査で97年以後、1位を独占し続けている康監督の希望は、今回のアカデミー運営で得たノウハウと試行錯誤を土台にして、5年以内に映画専門の大学を設立することだ。

 「観客の皆さんのお陰で稼がせてもらっているわけですから、よりよい映画を提供しなければならないという責任感を強く感じます。

有能な新鋭たちの発掘と養成がそのカギとなります」

シン・ヨングァン記者
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