囲碁チャンネル・プロ団体戦の司会者 ハ・ホジョンさん

 「最近、囲碁の実力と段位は相反すると言います。初段が余裕で9段に勝ってしまうんですよ」(解説者)

 「そうですね、最近の新人は本当に上手いようです。うーん、私も初段なんですが…」(ハ・ホジョン)

 「初盤に固まったように長考をする棋士は、最後の秒読み段階に追われても自信があるからです」(解説者)

 「そうですね、 李昌鎬(イ・チャンホ)九段は、十秒囲碁も非常に上手いと言われていますね。世の中って本当に不公平ですよね?」(ハ・ホジョン)

 ケーブル・衛星テレビの囲碁専門チャンネル「囲碁テレビ」のプロ団体戦「KATシステム杯ワールドカップ開催都市対抗戦」の司会を努めるハ・ホジョンさん(22)は、高麗(コリョ)大学新聞放送学科の4年生だ。プロ初段であり、校内放送局のアナウンサーを務めていた彼女は、2月からこの番組に抜擢された。

 真剣な説明以外は言葉を慎む他の司会者たちとは異なり、彼女はあれこれと突拍子もない言葉を浴びせる。ファンサイト(cafe.daum.net/queenha)もできた。ハさんは「会員の殆どは私の友人です。側近を除けば、一般の会員はそれほどいません」と大声で笑った。

 彼女は8歳の時に偶然、いとこについて囲碁大会に出かけ、それ以来囲碁に興味を持つようになり、囲碁教室に通い始めた。小学校6年生だった1992年、「第4回女流入段大会」で優勝し、プロの世界に足を踏み入れた。当時、最年少での入段だった。現在、国内の女性プロ棋士は30人にも満たない。

 「子供の頃の友達のほとんどは囲碁道場で会いました。ところが、私は10年間相変わらず初段のままです。中学、高校時代に一生懸命やらなかったからです。でも、囲碁の棋士になるよりは囲碁に関わる他の仕事がしたいので、ただチャレンジしないだけです」

 彼女は「両親、姉、弟のすべてが囲碁どころか五目並べすらできず、私の出演する番組の内容も何の話か分からないと言って、見てくれない」と話す。「彼氏も囲碁を打つ事が出来ません。教えてほしいといつも頼まれますが、面倒なので教えません。囲碁は大人になってから学ぼうとすると頭が痛くなるんですよ。頭の柔らかい子供の時に学んでおいて本当によかったと思います」

 今後の計画を尋ねると「まず夏休みの間にTOEICの塾に通わなければならない」と言う。

「私がサッカー解説者の宋在翊(ソン・ジェイク)のようになってはいけない決まりはないでしょう?放送や雑誌業界に跳びこんで、そこで私の名前を広めたいです」

李圭鉉(イ・ギュヒョン)記者
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