趙東赫(チョ・ドンヒョク/51)ハンソルグループ名誉会長が、最近公開されたコメディー映画『ひとまず走れ』に密かに出演していたという事実が明らかになった。
趙名誉会長の演じた役は主人公・宋承憲(ソン・スンホン)の成金の父親役。宋承憲が父親の誕生日に家族と食事をする場面に、台詞なしで約5分間登場する。息子が軽蔑の証として置いて行ったプレゼント(赤い鉢巻き)を見てショックを受けるシーンでは、確かに趙名誉会長の顔がスクリーンに映し出されるが、観客の視線はプレゼントに集中し、映画を見たハンソルグループの職員でさえ、ほとんど分からなかったという。
趙名誉会長の出演は、ベンチャー企業人の集まりを通じて普段から親しい「企画時代」の柳寅澤(ユ・インテク)代表のオファーで実現したものだ。『ひとまず走れ』を制作した柳寅澤代表は、人目で“金持ち”を思わせる重厚な人物を探した結果、適役だと思われた趙名誉会長に慎重に話を持ちかけ、普段から映画に高い関心を示していた趙名誉会長は、意外にもこれを快く引き受けたという。
撮影当初は「なるべく目立たないように、本当に少しだけ映るようにしてほしい」と話していた趙名誉会長が、試写会を見てからは「思ったより少ない」といって、むしろ残念そうな表情を見せたという。趙名誉会長は故李ビョンチョル会長の長女であるハンソルグループの李仁熙(イ・インヒ)顧問の長男で、サムスングループの経営者が映画の脇役で出演したのは今度が初めて。