薜景求(ソル・ギョング)と車勝元(チャ・スンウォン)。『公共の敵』(薜景求)や『新羅の月夜』(車勝元)といったコミックアクション映画で思う存分暴れた両俳優が、今度は同じ映画に出演する。
金想辰(キム・サンジン)監督は今月下旬にクランクインし、秋夕(チュソク/旧盆)の公開を予定しているコメディー映画『光復節特赦』の主人公に薜景求と車勝元をキャスティングしたと8日明らかにした。
『光復節特赦』は非常に厳粛な(?)タイトルとは異なり、設定からして笑わせてくれる。長期服役中の2人の囚人が命辛々脱獄をしたのはいいが、自分たちが光復節(日本の植民地支配からの解放記念日)の特赦に含まれていた。
「どうせ脱獄するなら堂々としよう」と再び刑務所に戻るために巻き起きる抱腹絶倒の冒険談が展開する。「刑務所にまた行かなければならない」という囚人たちのおかしな事情。今までの脱獄映画のイメージを覆すような奇抜な想像力が映画を支配する。
野性的な男性美とソフトな印象を兼ね備えた車勝元は、窃盗の罪で捕まった服役7年目の囚人役を演じ、どこかうぶな薜景求は、恋人の心変わりが心配で尻馬に乗って脱獄するジェピル役を演じる。
人気絶頂の俳優2人を一度にキャスティングすることはそう簡単なことではない。金想辰監督は薜景求を大学(漢陽(ハンヤン)大演劇科)の同窓という理由で無理やり説得し、車勝元は『新羅の月夜』での縁でキャスティングした。金監督は「中でも同窓生だった景求は、泥酔状態の酒の席でOKさせた」とし、「2人をキャスティングしたことで、映画の半分は撮り終えたも同じで心強い」と語った。
2人の俳優はこの映画が新たな挑戦になると語った。
「コメディー映画『公共の敵』のヤクザのような刑事役でまた一歩ファンに近づきましたが、『ペパーミント・キャンディ』のイメージが強烈だったせいか、私のことを演技派と思っている人がかなり多いようです。でも、私だっておかしなチンピラみたいな役を演じる自信があるんですよ。今回の役は完全に肩の力を抜いて演じるつもりです」(薜景求)
「おかしなことに、コメディー専門の俳優になってしまったようです。これからは違った役を演じてみたいのですが、せっかく今までコミカルな役を演じてきたので、一度整理しなければと思って。今回の映画は私のコメディー演技の総決算にしようと意気込んでいます」(車勝元)
金監督が「三流の人生を歩む人物を演じるのが上手い俳優」(薜景求)、「剥けば剥くほど新しい姿を見せるタマネギのような俳優」(車勝元)と評した2人の新たな姿に興味が湧く。