ジョージ・ルーカス監督「観客の半分だけが楽しんでも満足」

 果てしない宇宙をステージに繰り広げるスペースオペラ『スターウォーズ』の新作が再び誕生した。

 57歳のジョージ・ルーカス監督が100%デジタル映像で制作した『スターウォーズエピソード2/クローンの攻撃』だ。米国とヨーロッパでは5月中旬、韓国、日本、南米では7月公開予定となっている。人形を操り撮影したスターウォーズシリーズが始まり、米映画史の全記録を塗り替えてからちょうど25年目だ。

 今回の作品はアナキン(ハイデン・クリステンセン)の妻になるアミダラ上院議員(ナタリー・ポートマン)を亡き者にしようとする共和国の上院議長パルパタインが、クローン人間による軍隊を組織してアミダラ陣営を攻撃するというストーリー。特に今回はデジタル特殊効果を用いた戦闘シーンを132分間に渡って繰り広げ、SFファンタジーの真髄を披露する。

 6日、クランクアップに合わせて、米国でルーカス監督にインタビューをした。場所は監督の事務所と職員250人の作業部屋がある、カリフォルニア州サンフランシスコ近郊のマリーンカウンティの大規模私有地「スカイウォーカーランチ」。

 ルーカスフィルム、ILMなどの5社を率いる大規模エンターテイメントグループのボスは、古着のジーンズにチェック模様のシャツを腕まくりしたスタイルで現われた。離婚後、監督1人で育てているという3人の養子の1人、末っ子のジェットちゃん(8)も一緒について来た。168センチのずんぐりとした体型に髭で覆われた顔。一歩間違えれば純朴な農夫と見間違えそうだ。

-監督はなぜ数十年も『スターウォーズ』シリーズにこだわるのか?

「この映画は私が完成させたい12時間に及ぶ大作映画の一部だ。 77年『スターウォーズ』の第1作目から83年まで3本を完成させた時点で『もうこの辺で終わりにするか』とも思った。だが『後続作を急いで作らなければ70歳を過ぎても終わらない』と思って、『スターウォーズエピソード』シリーズの制作に再び取り掛かった。次の作品『スターウォーズエピソード3』が終われば小規模の映画を1つ制作して、テレビ用の映画も作りたい」





-『スターウォーズ』はブロックバスター時代を切り開いたが、ブロックバスターが映画市場にもたらす影響についての批判も少なくはないが。
「ブロックバスターも非常に集約的な芸術の一過程だ。映画を制作する事業には多くの人的、物的資源が必要だが、大衆的な作品でなければ制作システムが成り立ちにくい。芸術家の立場からみればブロックバスター映画に不満があるだろうが、どの国のどんな観客でも面白く見られる映画を作ることも、とても重要だと思う」

-監督が普段から特別に映画に込めたいと思うメッセージがあれば、どのようなものか?
「私は古代史、特にローマ史から感銘を受けた。社会がどうやって個人を支配して、どうやって民主主義が独裁に至るのかといったことに関心が高いため、それらの考えが私の映画の基本テーマになった」

-後続作のエピソード3はいつ頃完成する予定か?
「すでに作業中だ。小道具1つをデザインするのに数年の時間を費やしている。2005年に公開予定で、過去の3作品の中で一番暗い作品となるだろう」

 世界で最も影響力のある映画界の重鎮となったジョージ・ルーカス監督にこれ以上どんな夢があるのだろう?監督はこんな風に語った。

「私の夢はできる限り私がやりたい物語を、これからもずっと映画として作ることだ。

そして私の映画を見た半分の人が楽しんでくれたら、それ以上の幸せはない」

スカイウォーカーランチ(米カリフォルニア州マリーンカウンティ)=李ジャヨン記者
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