【ソウル聯合ニュース】中国が昨年末以降、韓国のドラマやゲームの国内でのサービスを一部許可しているなか、K―POP界も韓流コンテンツの流通を制限する中国当局の「限韓令」解除に期待を高めている。中国当局は今月20日から外国の芸能人らによる中国での公演の申請受け付けと許可を再開しており、K―POPスターの同国での公演活動の再開にも関心が集まっている。
K―POP界によると、中国のインターネット大手、騰訊..
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【ソウル聯合ニュース】中国が昨年末以降、韓国のドラマやゲームの国内でのサービスを一部許可しているなか、K―POP界も韓流コンテンツの流通を制限する中国当局の「限韓令」解除に期待を高めている。中国当局は今月20日から外国の芸能人らによる中国での公演の申請受け付けと許可を再開しており、K―POPスターの同国での公演活動の再開にも関心が集まっている。
K―POP界によると、中国のインターネット大手、騰訊控股(テンセント)の音楽配信子会社、テンセント・ミュージック・エンターテインメント・グループの幹部が先ごろ来韓し、韓国の大手芸能事務所と接触したという。
同社は「QQ音楽」や「酷狗音楽」など中国を代表する音楽配信サービスを運営しており、楽曲配信に関する協力強化が来韓の表向きの理由だった。この間、限韓令により韓流コンテンツが規制される中でも楽曲の配信は特に制約を受けず、BTS(防弾少年団)などK―POPスターの曲が中国で人気を集めていたためだ。これとともに、中国がK―POPに本格的に門戸を開くときに備え、韓国の芸能事務所とネットワークを築く狙いもあったとみられる。
K―POPアーティストの中国での活動は、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備に反発して中国が2016年に限韓令を出したことで事実上、不可能になっていた。
韓国女性グループ、少女時代の元メンバーのジェシカはK―POPアーティストながら中国の人気オーディション番組に出演して再デビューを果たしたが、これが可能だったのはジェシカが外国(米国)国籍だったためだ。韓国国籍のアーティストが中国のテレビ番組や公演に出演することはここ数年間、ほぼなかった。
そうした中で中国当局が外国の芸能人による公演の申請受け付けを再開したことで、K―POPの大規模コンサートが同国で再び開催されるかどうかが注目されている。
韓国女性グループのBLACKPINK(ブラックピンク)が今年1月に香港でワールドツアー公演を成功裏に開催しており、K―POP界はまずは中国の本土ではなく香港やマカオで韓流スターの公演が再開されると見込んでいる。
限韓令が解除され、中国市場が再び開放されるとしても、K―POPの海外市場における中国のウエートは過去より小さくなるとの見方も一部にある。限韓令が出される前の10年代前半、中盤まではK―POPの海外市場が日本や中国などのアジアに偏っていたが、最近はBTSやBLACKPINKを筆頭に世界最大の音楽市場である北米や欧州への進出が活発化しているためだ。
実際、K―POPアルバムの輸出先ランキングで、米国は12年には中国(2位)、台湾(3位)、香港(4位)に次ぐ5位だったが、22年は中国(2位)に次いで3位につけた。
K―POP界の関係者は、中国で公演を開催できないだけで、アルバム販売やオンラインでのファンイベント、雑誌のグラビア撮影などはすでに活発に行われていると説明し、「かつては誰もが中国市場(の攻略)にばかり力を入れたが、限韓令で苦汁を飲まされたため市場が再び開かれるとしても中国に全てを賭ける芸能事務所はないだろう」と話している。
聯合ニュース
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