観客の心に「地震」を起こすか、災害大作映画『パンドラ』

2016/12/18 09:57

 「うちの兄がそうだった。兄はすごく稼いでくるんだ。兄のおかげで何不自由なく暮らせる」

 もくもくと水蒸気を立ち上らせる原子力発電所の沖で水遊びをしていた子供たちは、そう語った。開発もされず、観光客も来ない村。子どもたちは、成長して父の後を追って原発の作業員になり、寿命が尽きた原子炉の閉鎖を要求するデモ隊をののしりながら、無感覚に現場を守る。その時突然起こった地震が、日常を壊す。冷却バル..

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