今や、30代女優全盛の時代だ。テレビドラマに映画、大衆文化の最前線で30代の女優たちが大活躍している。昔は、20代できらびやかに輝き、30代で結婚と共に最前線から姿を消していたが、それは文字通り「昔」と化した。

　ソン・ヘギョは、最近放送が終了したKBS第2テレビのドラマ『太陽の末裔』で、あらためて「ドラマクイーン」だということを立証した。数え年で35歳。2000年に『秋の童話』、04年に『フルハ..

　今や、30代女優全盛の時代だ。テレビドラマに映画、大衆文化の最前線で30代の女優たちが大活躍している。昔は、20代できらびやかに輝き、30代で結婚と共に最前線から姿を消していたが、それは文字通り「昔」と化した。

　ソン・ヘギョは、最近放送が終了したKBS第2テレビのドラマ『太陽の末裔』で、あらためて「ドラマクイーン」だということを立証した。数え年で35歳。2000年に『秋の童話』、04年に『フルハウス』でアジア全域に韓流ブームを巻き起こしたのが、このソン・ヘギョだった。およそ10年経ったが、『太陽の末裔』で、相変わらずの存在感を見せつけた。

　実際『太陽の末裔』は、ソン・ヘギョのキャスティングと共にスタートした。ソン・ヘギョは中国で、外国人女優としては珍しく、全国的に高い人気を集めている。中国での同時放映を目標にした『太陽の末裔』にとっては、ソン・ヘギョのキャスティングがカギだった。また、企画段階ではソン・ジュンギはまだ兵役中で、そもそも候補になっていなかった。当時、男性主人公のキャスティングで上位にあったのはカン・ドンウォンだった。しかしカン・ドンウォンは映画出演が続き、結局は不発となった。

　最終的にソン・ヘギョとソン・ジュンギの「ソン・ソン」カップルは、年の差も物ともせず『太陽の末裔』シンドロームを引き起こした。ソン・ジュンギ・シンドロームにソン・ヘギョの存在があったことは言うまでもない。トップになるのも難しいが、トップの座を守り続けるのはもっと難しい。

　チョン・ジヒョンは、20代のころ最高で、30代に差し掛かると低迷したが、そこから再び最高の座に上った。数え年で36歳。サムスンのAnycallのモデルとしてCMクイーンの座に上り、チョン・ジヒョンがCMに出た商品は無条件で成功するという、「チョン・ジヒョン効果」なる言葉まで生まれた。そんなチョン・ジヒョンも、事務所を移る過程で一時低迷した。広告もしばらく減った。しかし映画『10人の泥棒たち』、ドラマ『星から来たあなた』で復活、映画『暗殺』で最高の座を取り戻した。

　チョン・ジヒョンのHERAの広告は、広告モデルとしてはタブーに挙げられる妊娠状態での撮影だったにもかかわらず、大きな話題を生んだ。広告主は、妊娠の事実を聞いても全く問題にせず、オーケーを出したという。チョン・ジヒョンは出産後、『星から来たあなた』を手掛けた脚本家パク・チウンのドラマで復帰することを検討している。

　キム・テヒは、21歳のとき「ファイト」のCMモデルとしてデビューし、その後CMモデルとして脚光を浴びたが、芸能活動に懐疑を感じて一時活動を中断した。その後、ドラマ『スクリーン』で活動を再開し、CMスターに急浮上。何本ものドラマ・映画に出演し、足場を固めていった。ソウル大学出身というプレミアムがあるとはいえ、顕著な代表作がない中でCMクイーンの座を維持することは容易ではない。広告界で依然としてキム・テヒが好まれるのは、それだけ大衆のキム・テヒに対する好感度が依然として高いことを意味する。

　キム・テヒは、30代に差し掛かると、歌手で俳優のRAIN（ピ）と公に付き合いはじめた。普通なら女優にとって、特にCMスターにとって、公な付き合いはタブーだった。にもかかわらず、キム・テヒは交際を公にした後も、依然として自分の地位を守っている。昨年出演したドラマ『ヨンパリ』での好演は、女優キム・テヒに対する好感度をさらに高めた。

　ソン・イェジンは、起伏のない活動を続けている。映画界で、30代の女優として相変わらずキャスティング上位に挙げられる。ソン・イェジンは、1999年にデビューして以来、一度もスキャンダルに巻き込まれたことがない。それだけ自己管理が徹底しているということだ。映画とドラマを行き来しながら、トップの座を明け渡したこともない。超大作、サスペンス、メロドラマ、犯罪ものなど、さまざまなジャンルにわたり全方位で活動していることが最大の強みだ。美貌のためロマンチックコメディやメロドラマに局限されやすいところ、興行を問わず幅広いジャンルを行き来することで可能だった。

　ソン・イェジンは現在、政治スリラー映画『秘密はない』と、ホ・ジノ監督の『徳恵翁主』の公開を控えている。

　この4人のほかにも、30代中盤の女優たちは多方面で大活躍している。イム・スジョン、コン・ヒョジン、キム・アジュンなどが芸能界の最前線で活動している。こうした女優たちと同じくらい注目を集める20代の女優が、まだ登場していないせいでもある。それでも、30代女優の大活躍は、文化産業全般を引っ張る30代女性消費者層の台頭と軌を一にしている。

　公の交際、結婚、妊娠などタブーとされてきたことを破って活動する30代女優たちの活躍は、今後も続くことだろう。市場と社会が、これらの女優の活躍をさらに必要としているからだ。

チョン・ヒョンファ記者

STARNEWS／朝鮮日報日本語版

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