ストーリーとキャラクターは、テレビの前を去った視聴者をお茶の間に戻らせる。ドラマ『ヨンパリ』(SBS)は第2話ですでに、今年放送された水木ドラマのうち最高の視聴率を記録。8月6日放送の第2話は視聴率14.1%(ニールセン・コリア調べ)だった。同時間帯に放送された『夜を歩くソンビ』(MBC)は7.4%、『アッセンブリー』(KBS第2)は4.9%で大差を付けている。
地上波放送局3社の水木ドラマは、..
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ストーリーとキャラクターは、テレビの前を去った視聴者をお茶の間に戻らせる。ドラマ『ヨンパリ』(SBS)は第2話ですでに、今年放送された水木ドラマのうち最高の視聴率を記録。8月6日放送の第2話は視聴率14.1%(ニールセン・コリア調べ)だった。同時間帯に放送された『夜を歩くソンビ』(MBC)は7.4%、『アッセンブリー』(KBS第2)は4.9%で大差を付けている。
地上波放送局3社の水木ドラマは、これまで新鮮な企画と演出で若い視聴者の心をキャッチするコンテンツとして成長してきた。『太陽を抱く月』(2012)、『相続者たち』(2013)、『星から来たあなた』(2014)などの水木ドラマは20-30代の視聴者たちに支持され、大衆文化のトレンドをリードする韓流ブームも主導した。しかし、今年は3社ともヒット作がなかった。視聴者たちは、何でも恋愛に結び付けるストーリー、平面的なキャラクターに背を向けた。
『ヨンパリ』の高視聴率は、水木ドラマの視聴者たちが、スピード感ある展開、立体的なキャラクターを求めているということを示している。ドラマ放送前にはキム・テヒが出演するということで話題になったが、第1話、2話でキム・テヒが演じるハン・ヨジンが登場する場面は計10分にもならない。その代わり、ハン・ヨジンが入院することになった理由、外科医テヒョン(チュウォン)が「ヨンパリ」と呼ばれるようになった理由、テヒョンの正体が発覚する過程が次々描かれる。偶然を装った男女主人公のわざとらしい出会いのようなものには1分も割いていないが、警察が違法賭博場に突入したり、テヒョンが組織暴力団員の手術を行う緊迫した場面には力が入っている。
ドラマのタイトルになるほど重要なヨンパリは、水木ドラマでは久しぶりに吸引力のあるキャラクター。妹の治療費のためにヤミ金を利用したことから、毎晩のように組織暴力団員のけがを治療して歩き「ヨンハン トルパリ(腕のいいヤミ医者)」の略で「ヨンパリ」よ呼ばれることに。VIP患者を手術した後、治療費を要求する俗人でありながら、身寄りのない患者を放っておけない、人情深い医師でもある。断然、チュウォンの熱演が際立っている。チュウォンは一言で整理しにくいキャラクターを、ドラマ初回から視聴者の脳裏に焼き付けた。『製パン王キム・タック』(2010)、『カクシタル』(2012)、『グッド・ドクター』(2013)などですでに見せてきた演技力、人気がさらに期待される。チュウォンは今回のドラマ第1話、2話で出番が80%ほどを占め、見事にその役割を果たした。今後の視聴率は、第2話の最後に目覚めたヒロインのハン・ヨジン演じるキム・テヒにかかっていると言っていいだろう。
卞熙媛(ピョン・ヒウォン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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