映画の各シーンをリアルに感じさせるあの時代のあの風景。日本による植民地時代から6・25戦争(朝鮮戦争)を経て、1980年代までの韓国の様子が再現されている「陜川映像テーマパーク」(慶尚南道陜川郡)。
このテーマパークはもともと、映画『ブラザーフッド』(2004年公開)の撮影のため2003年に建てられたオープンセットだった。同作は大ヒットし、ロケ地を訪れる人々が後を断たなかった。そのため、陜川郡で..
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映画の各シーンをリアルに感じさせるあの時代のあの風景。日本による植民地時代から6・25戦争(朝鮮戦争)を経て、1980年代までの韓国の様子が再現されている「陜川映像テーマパーク」(慶尚南道陜川郡)。
このテーマパークはもともと、映画『ブラザーフッド』(2004年公開)の撮影のため2003年に建てられたオープンセットだった。同作は大ヒットし、ロケ地を訪れる人々が後を断たなかった。そのため、陜川郡では映画やドラマ、CMなどが撮影できる大規模な専用オープンセットをさらに建設、2004年4月に現在の姿になった。
映像テーマパーク内にある京城駅(現在のソウル駅)。陜川映像テーマパークは半世紀前の韓国の姿が再現されている。
陜川映像テーマパークの入り口にあるのがカホ駅だ。 カホという駅名は、映像テーマパークがある同郡カホ里にちなんだものだ。日本風の建築様式で建てられたカホ駅を抜けると、本格的な歴史の旅のスタートだ。
映像テーマパークの入り口にあるカホ駅周辺の様子。カホ駅という駅名は映像テーマパークがあるカホ里から取った。
道は二つに分かれている。まっすぐ行けば半世紀前の民族指導者・李承晩(イ・スンマン)大統領や独立運動家・金九(キム・グ)先生が滞在した梨花荘、敦岩荘などがあり、左の道に沿って行けば、1930年代のソウルの風景を再現した町並みが目に入る。ちなみに、ここから左の道を行くと、映画『戦火の中へ』(2010年)やドラマ『カクシタル』(2012年)のオープンセットを見逃しかねないので、まずはまっすぐ行くことをオススメする。
庶民住宅村を歩くカップル。映像テーマパーク内の施設は昔のソウルの姿をほうふつとさせるほど見事に再現されている。
まっすぐ行くと、昔の庶民が暮らしていた庶民の家々や日本人が暮らしていた日本風家屋などがある。(日本による植民地支配からの)解放(第二次世界対戦終了)後に韓国から日本人が引き揚げていった際、残していった日本風の家や建物を模した物で、まるで日本人の町に来たようだ。このため、日本からも見学・撮影のために頻繁に訪問者があるという。
平壌市街戦シーンが撮影された『戦火の中へ』オープンセット。映像テーマパークではほかにもドラマ『カクシタル』、映画『マイウェイ 12,000キロの真実』(2011年)、ドラマ『エデンの東』(2008-09年)のオープンセットがある。
大通りに出ると、首都警察庁や鍾路警察署などが建ち並ぶ。ここには、映画『戦火の中へ』やドラマ『カクシタル』のオープンセットがある。特に、『戦火の中へ』のオープンセットは平壌市街戦シーンを撮影した場所で、崩れた建物や焼け焦げた壁から戦闘シーンの激しさが伝わってくる。
ホラー・フェスティバルが行われるヘミン病院全景。
それぞれの撮影現場を見学し終わると、また分かれ道がある。まず、右側には昔のソウル・小公洞の町並みを再現した建物がある。このエリアは小さな路面電車に乗って見学でき、その運行時間は3分程度と短い。電車は一日4回無料で運行されているので、時間が合えば利用しない手はない。
分かれ道の左側にはソウル・鍾路の町並みが再現されている。各種高層ビルと天に向かって祭祀(さいし)をするための圜丘壇や鍾路の飲食店街があり、本当に鍾路の街を歩いている気分になる。それだけでなく、昔の鉄橋や培材学堂などは年配の方々には郷愁を、若い人々には現在の鍾路と比較する楽しさを与えてくれる。
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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