何だかんだ批判されながらも今年もテレビのおかげで泣き笑いした1年だった。朝鮮日報・放送チームは地上波3局とケーブルテレビ局のドラマ・バラエティー番組プロデューサー70人の投票(複数回答可)を基に、テレビ番組や芸能人にさまざまな賞を贈ることにした。賞金・賞品はなし。お気に障ったとしたらあしからず。さらりと受け流していただきたい。
■サヨナラホームラン賞:tvN『未生』
地上波局のプロデューサーも認め..
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何だかんだ批判されながらも今年もテレビのおかげで泣き笑いした1年だった。朝鮮日報・放送チームは地上波3局とケーブルテレビ局のドラマ・バラエティー番組プロデューサー70人の投票(複数回答可)を基に、テレビ番組や芸能人にさまざまな賞を贈ることにした。賞金・賞品はなし。お気に障ったとしたらあしからず。さらりと受け流していただきたい。
■サヨナラホームラン賞:tvN『未生』
地上波局のプロデューサーも認めた今年最高のドラマ。44票を獲得し、SBS『星から来たあなた』(35票)を上回った。原作漫画から飛び出したような出演者たちと、無欲で原作を生かすことに徹した演出が、今年サヨナラホームランを放った一番の功労者だ。
■ウォーアイニー賞:SBS『星から来たあなた』
中国での韓流ブームに再び火を付けた今年上半期最高の話題作。宇宙人の代名詞を「ET」や「エイリアン」から「ト・ミンジュン」に変えてしまった。「チョン・ソンイ・コート」や「チメク」(ビール&チキン)ブームを巻き起こし、間接広告でも宇宙人級の効果を発揮した。
■出藍の誉れ賞:KBS『ハッピーサンデー』の「スーパーマンが帰ってきた」コーナー
『私たちの日曜日の夜』(MBC)のコーナー「パパ、どこに行くの」をコピーしたような企画だが、視聴率はその3倍に当たる21%を出した。「模倣は創造の母」だということをあらためて証明し、育児意欲をかき立てた。紗蘭(サラン)、このまますくすく育ってね。テハン・ミングク・マンセ!(紗蘭ちゃんは総合格闘技選手の秋山成勲=韓国名・秋成勲〈チュ・ソンフン〉=の娘、テハン君・ミングク君・マンセ君は俳優ソン・イルグクの三つ子で、つなげると大韓民国万歳と同じ発音になる)
■企画使い回し賞:tvN『三度の食事』
自身が考えた企画を使い回しする達人、ナ・ヨンソク・プロデューサーの連続打席ヒット作。得意の旅行リアリティー番組のフォーマットを少し変え、江原道の山奥で三度の食事を手作りするというシンプルな番組がケーブルテレビチャンネルとしては異例の視聴率(8.9%)を稼ぎ出した。『花よりじいさん』『花より青春』シリーズに続くヒットだ。
■インターステラー賞:キム・スヒョン
小顔に長い手脚、耳元をなでるようなハスキーボイス。『星から来たあなた』のこの宇宙人に、地球の平凡な男子たちは苦汁をなめた。確かな演技力に優れた作品選びの目も持っている。今年最高の男優になった。
■初雪の日はチメク賞:チョン・ジヒョン
女優がひたすら食べまくるシーンは国境も越えた。「初雪の降った日はチメク(チキン&ビール)」という一言のセリフで中国大陸にも「チメク・ブーム」を巻き起こした。自由奔放な役を演じるときに特に輝くチョン・ジヒョンは、『星から来たあなた』のいとおしいおバカキャラで長いスランプを抜け、再びトップ女優として君臨することになった。
■鉄面皮賞:KBS『アイアンマン』
ハリウッド映画からタイトルを拝借したこのドラマ。タイトル以外は元祖『アイアンマン』に似ても似つかぬ作品だった。お粗末なコンピューターグラフィックス(CG)は大目に見るとしても、全話見ても一体何の話なのか混乱させるような演出といい、オーバーアクションで一本調子の出演者たちの演技といい、全てを困惑させたドラマだった。
■むしろ一人で生きるさ賞:SBS『ルームメイト』
きれいな目・鼻・口がそろったからといって美人になるとは限らない。タレント12人を一つ屋根の下に集めたからと言って、面白さも12倍になるとは限らなかった。量より質。
■横綱の涙賞:カン・ホドン
韓国相撲の元横綱だったタレント、カン・ホドン。脱税騒動で一時姿を消したが、芸能界に復帰してスタートさせたMBC『星に願いを』は結局打ちきりとなり、『スターキング』(SBS)などほかの番組も振るわなかった。『ホドンの芸・体・能~めざせ! ご当地スポーツ王~』(KBS)でも疲れ切った様子は歴然としている。体力的に徹夜撮影でも頑張って笑わせていた全盛期が遠のいたことを感じさせる。
■名優なのにごめんなさい賞:ハン・ソッキュ
SBS『根の深い木-世宗(セジョン)大王の誓い-』(2011年)で見せた独特の世宗大王役がヒットしたことから、英祖と思悼世子の確執をテーマにした時代劇『秘密の扉』でも同じ演技を繰り返した。しかし、視聴者はこれをワンパターンと受け止め、同ドラマは視聴率5.2%で終了した。
■想定外の大健闘賞:ケーブルテレビチャンネル
地上波局プロデューサー17人が、今年の放送関係者のキーワードに「ドラマ『未生』」「ケーブルテレビチャンネルの躍進」「tvN」を挙げた。ドラマ「カプトン」「悪いヤツら」やバラエティー番組『花より…』シリーズ、リアリティー番組『ザ・ジーニアス』が話題を集めた。今年、大健闘したと言えるだろう。
権承俊(クォン・スンジュン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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