「中国は最近、テロ事件・政府の腐敗・経済成長鈍化など数多くの問題に直面している。こうした中、ある韓国ドラマが中国人をとりこにしている」
米紙ワシントン・ポストが8日(現地時間)、韓国ドラマ『星から来たあなた』(韓国では2013年12月-14年2月放送)が中国で巻き起こしているブームについて取り上げた。同紙はこの日、1面に「韓国のドラマは中国の模範になるか(Could a Korean soap ..
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「中国は最近、テロ事件・政府の腐敗・経済成長鈍化など数多くの問題に直面している。こうした中、ある韓国ドラマが中国人をとりこにしている」
米紙ワシントン・ポストが8日(現地時間)、韓国ドラマ『星から来たあなた』(韓国では2013年12月-14年2月放送)が中国で巻き起こしているブームについて取り上げた。同紙はこの日、1面に「韓国のドラマは中国の模範になるか(Could a Korean soap opera be China's guiding light)」と題する中国発記事と共に、『星から来たあなた』で男女主人公を演じたキム・スヒョンとチョン・ジヒョンの写真を掲載した。
■中国の『星から来たあなた』ブームにカルチャーショック
同紙は「最近の中国における『星から来たあなた』人気はいくら強調してもし過ぎるということはないほど。ドラマでチョン・ジヒョン演じるヒロインが『雪の日にはチメク(チキンとビール〈韓国語でメクチュ〉を組み合わせた造語)に限る』というセリフを言っただけでインターネット上で最大の話題になり、飲食店で『チメクセット』が飛ぶように売れている」と報じた。また、江蘇省のある妊婦が夜遅くまでドラマを見ていてチキンを食べたりビールを飲んだりしていたところ、流産の危機にさらされたという地元メディアの報道も伝えた。
中国では『星から来たあなた』というワードのネット照会数が25億回に達した。同紙は「400年前に地球に来た宇宙人がごう慢なスター女優と恋に落ちるというストーリーは西洋の視聴者には奇異に思えるかもしれないが、中国共産党中央紀律委員会の王岐山書記が全国人民代表大会(全人代=国会)の北京市代表団会議で『星から来たあなた』を絶賛、中国人民政治協商会議(政協)では「なぜ中国はこのようなヒット作を作れないのか」が議題なった」としている。
『星から来たあなた』ブームは単なるドラマの問題にとどまらず、中国文化の誇りに傷を付けたという指摘もある。同紙は「2008年にドリームワークス社のアニメーション映画『カンフー・パンダ』が大ヒットしたとき、中国では『パンダが中国でカンフーを習うというストーリーをなぜ米国人制作者が作らなければならなかったのか』という会議が開かれた。今回の『星から来たあなた』に中国が感じる不安は、(カンフー・パンダよりも)もっと深刻だ」と書いている。中国は長年、自国を「東アジアの文化の源」と自負してきたが、日本の漫画や韓国のドラマがこれを脅かしているというのだ。中国の有名監督・馮小剛氏は「中国では検閲制度のせいで想像の翼がへし折られている」と語った。
■訪中の韓流スターに国賓級待遇
『星から来たあなた』の男性主人公を演じた新韓流スターの代表格キム・スヒョン(26)は8日午前、江蘇省南京を訪れて「国賓級の待遇」を受けた。キム・スヒョンは江蘇衛星テレビの人気バラエティー番組『最強大脳』に出演のため訪中した。同局はキム・スヒョンの出演を実現させるためチャーター機を提供、出演料として300万元(約5000万円)を提示した。
キム・スヒョン出演の知らせに同番組収録会場の入場券は高騰した。抽選で無料配布される入場券だがインターネット上では3万元(約50万円)で取引された。同局は超VIPクラスのゲストが出演するとあってさまざまなセキュリティー装置を設置、事故に備えた。収録会場はバッグはもちろん、液体類の持ち込みも禁止された。観覧客と報道陣は名札をつけて指定された席に座らなければならなかった。『星から来たあなた』でヒロインを演じたチョン・ジヒョン(32)も21日に上海を訪れる。
ワシントン=イム・ミンヒョク特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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